公共工事は無駄だ必要ないと騒ぐ前に本当に必要ないか考えよう

年度末ですからね。

世の中では、彼方此方で道路工事をしているんですよ。

そして、普段は全く混まないような田舎道で渋滞が起こるんです。

ドライバーは口々に「毎年毎年、年度末になったら道路工事をしやがって!税金の無駄遣いはやめろ」と文句をいう訳です。


本当に道路工事、いや道路工事に限らず公共工事というモノは不必要なものだろうか?

本当に税金の無駄遣いなんだろうか?


一部の変な人達が「国や行政は、無駄な公共工事で税金を無駄遣いしている」と騒いでいるし、何も考えない人は「そうなのかな」と思ってしまう。

人それぞれ考え方の違いはあるんだろうけど、私には道路工事が無駄とは思えない。

そもそもアスファルト舗装というモノは、一度作ってしまえば何年でも使えるというシロモノではない。

ひび割れもするし、凹凸も出来てくる。

そもそもアスファルト舗装って地面の上にアスファルト混合材の帯が乗っかっているようなもので、地面と一体化した構造にはなっていない。

乳剤とよばれる接着剤で、地面とアスファルトを接着している程度だと思う。

だから、夏の暑い時期には柔らかくなるし、冬の寒い時期には硬くなる。

伸縮性があるから簡単にはひび割れたりしないようだが、よく道路を見てみると結構ひび割れを見つけることが出来ます。

工事業者の技術レベルにもよるのだろうけど、基本的にアスファルト舗装はひび割れし易いものなんだと思う。

しかも一旦ひび割れすると、そこから雨水などが沁みこみ、益々ひび割れし易くなるようだ。
(なぜ雨水がしみこむとひび割れし易くなるのか・・・理由は知らない)

亀の甲羅のような模様にひび割れたアスファルト舗装を見たことがある人は少なくないだろう。

こうなると車が通過する度にボロボロと剥離していく。

剥離したアスファルトの欠片は、次に来た自動車に弾かれて飛散するようになる。

そうなると、今度は近所の住民が黙ってはいない。

役所に

「道路がひび割れて欠片が飛んでくる。人にでも当たったらどうするんだ」

と、厳しいクレームが寄せられる事になります。


そういう危険な状態になる前に定期的にメンテナンスするのが当たり前なのだ。

だから、当然年度末に工事をしなくても、春でも秋でも問題はないのですが、定期的なメンテナンスなのに予算の関係上年度末に依頼が集中するようだ。


基本的に、この予算の都合を改善しない限り道路工事は年度末に集中するのである。


一般の人で「年度末に建設業者の売上げに貢献している」と知ったかぶりをする人がいますが、そんなのは経済音痴の憶測以下の話で、たしかにお役所に合わせて3月決算にしている建設業者も多いですが、法人なんだから何月決算に決めようがそれは自由である。

すべての建設業者が3月決算とは限らない。

単純にお役所の予算の都合なのである。

ちなみに、このお役所の予算の都合について聞いたことがあるのですが、とても納得出来るような都合ではありません。

お役所の言い分は

「想定外の仕事が入るかも知れないので、予算を使い切ってしまうわけにはイカン」

というモノだった。


予定外の出費なら新たに費用を計上するべきだと思うのですが・・・

当然お役所は新たに費用を申請するのですが、急ぎの仕事だとお金が間に合わなくなるので、その間のツナギとして公共工事の予算を流用しているようなのだ。

そもそもお役所って、大概の場合は月末〆の翌月末払いなんだけどなあ。

この辺は大いに改善の余地があるとおもうけど、今回は必要か不必要かという問題なのでパスします。
(そもそも、一般人の私が改善するような話じゃないしね)


しかし、道路は定期的にメンテナンスが必要だという事は間違いない。

よく「車は命を乗せて走るんだから、充分なメンテナンスが必要だ」と言う人がいますが、その命を乗せた自動車を乗せているんだから道路のメンテナンスは車のメンテナンスより重要だといえる。

道路工事が無駄だと主張する人は、その命を乗せているという認識が薄いのだと思います。

確かに不要な道路工事も存在するんでしょうけども、殆どの道路工事は貴方の命を守る為に必要なんですよね。