被災地の早期復興の為に考えてみたんだが・・・

東北の被災地で大量に発生したガレキの受け入れが問題になってますね。

私が住む唐津市も隣接する玄海町原子力発電所があるので他人事とは思えません。

人体に影響が無いくらいの微量の放射能であれば出来るだけ多くの自治体で受け入れても良さそうだけど・・・

ガレキの受け入れ

確かに放射能は目に見えない上に、どれだけの放射線量なら人体に影響があるのかって事が今ひとつハッキリしていません。

だから余計に危機感を覚える訳ですが、これをハッキリさせる事はほぼ不可能に近いでしょう。大人より子ども(特に乳幼児)の方が影響が出やすいと言われてるし、当然個人差もあります。

そして、なにより政府や東電の隠蔽体質のせいで、多くの国民が「政府や東電の出した情報は信用出来ない。」と考えています。

こんな状態では、東北の被災地の復興なんて夢のまた夢と言わざるを得ません。

そこで今回は、どうすれば被災地のガレキを受け入れやすく出来るのか?って事を考えてみたいと思います。

首長がガレキの受け入れを表明している自治体もある

ガレキの受け入れを拒否している自治体ばかりではありません。私が個人的に優秀だ!と評価している首長さんの中には、ガレキの受け入れを表明している方もいます。

武雄市の樋渡市長もその一人です。しかし、一部の人たちがガレキの受け入れに抗議した為、武雄市長は受け入れを断念しました。

放射線が人体に与える影響はまだまだ判らない部分が多いのですから、ガレキの受け入れに難色を示す人たちがいるのは当然だと思います。

しかし・・・自然に被曝している放射線量よりも遥かに少ない線量のガレキの受け入れを拒否する必要が在るのかどうか?私には理解出来ないところです。

武雄市に関して言えば、受け入れに強い拒否反応を示しているのは地元住民ではなく、周辺自治体の住民でもないようです。

一体誰が反対しているのでしょう。

私が調べたところでは、一部の人たちが全国的に受け入れ拒否活動を展開しているようですね。

どこかの首長がガレキの受け入れを表明したら、すぐに地元の知人に「アンタんトコの市長が放射能に汚染されたガレキを受け入れると表明したんだが、アンタ達には報告があった?」と電話をするそうです。と同時に役所にも抗議の電話攻撃。

ん〜ん惚れ惚れするほど素早い行動ですね。見習いたいです。

電話を受けた住民は「いや、そんな話は聞いてない」と答えるしかありません。いくら武雄市Facebook、市長がTwitterを使って広報しても、インターネットはユーザーがアクションを起こさないと情報は拡散しません。

その点、電話は否応無くリアルタイムで対応させられます。

まさに草の根活動ですが、情報発信者がアクションを起こせば、タイムリーに情報を拡散できるのは電話の強みでしょう。

インターネット(FacebookTwitterを含む)は、一度に大勢の方に情報を拡散出来るツールとしては優秀ですが、ユーザーがアクションを起こさないと情報は伝わりません。

電話は一度に大勢の方に情報を発信する事は出来ませんが、情報発信者側のアクションで情報をリアルタイムで伝える事が出来ます。

今回のテーマには関係性の薄い事ですが、本当に勉強になりました。

話を戻しましょう。

被災地のガレキが放射能に汚染されているとは限りません。武雄市長は「国の放射線基準があてにならんので、実際に放射線物質を管理している企業等に、受入の基準を確認して独自の基準を設けたい。」とブログで報告しています。
武雄市長物語のエントリ

誰が「放射能に汚染されたガレキを受け入れる」と言ったのでしょう。言い出したのは市長ではなく、一部の心無い人達が悪意を持って歪曲した情報を拡散しているんですよね。

この問題を解決しないと被災地のガレキは今後も被災地復興の妨げになる事でしょう。


我が佐賀県では、武雄市以外の自治体がガレキの受け入れを表明していないようだし、武雄市が断念した事でガレキの受け入れは行われないだろう。

ガレキ受け入れの白紙撤回の理由は、市に対しての脅迫電話などが挙げられているが・・・さすがに脅迫電話はやり過ぎだと思うな。

賛成・反対はどちらも大切な意見だが、「自分たちと違う考えは認めない」ってスタンスは嫌いだ!心の底から嫌悪感を感じる。

佐賀県にも玄海原発があるんだから、福島の人たちと心を一つにして復興を支援するべきだと思うんだけどね。

まあ被災地からの距離を考えると、様々な障害が考えられるし、始めから無理だったのかも知れませんが・・・放射能汚染のないガレキくらいは受け入れるべきだったんじゃないかな。

日本中で被災地のガレキ受け入れを表明している自治体もあります。

そして、受け入れ表明した自治体の全てに嫌がらせや脅迫電話、メールが届いているんだろう。

悲しい現実です。

そりゃ誰だって、他の自治体のガレキの受け入れなんか嫌ですよ。私だって嫌だ。
しかし、被災地の復興の為になるのであれば、協力したいという気持ちはあります。

一部の心無い連中に踊らされる事なく、自分自身で考えて行動しないと、反原発利権に群がっている連中の片棒を担ぐ事になりますよね。

正しい理解と説得する努力

まずはガレキ受け入れに反対している人たちに誠意を持って被災地の現状や汚染状況、受け入れるガレキの安全性を説明する必要があるでしょう。

中には頑なに反対する人もいるでしょうが、ちゃんと理解してくれる人もいるはずです。

そして、間違った知識で受け入れに反対していた人が、正しい理解をしてくれれば、瓦礫の受け入れにも賛成してくれるだろうし、大きな力になるはずです。また放射性物質放射線に対する正しい知識が拡がる事で、今後のエネルギー政策・風評被害の防止に役立つと思うんですよね。

そもそも「自然由来の放射線は安全で、人口的な放射線は有害だ」とかって馬鹿馬鹿しいデマが横行しているんです。そんな間違いを正す為にも、正しい知識を共有する必要があると思うんですよね。ラジウム温泉等の被曝、レントゲンなどの医療被曝、それから宇宙線や石(御影石には微量のウランが含まれている事があります)からの自然被曝などにも正しい』知識は必要だし、ちなみに喫煙する人は喫煙による被曝も報告されています。

いくらラドン半減期が短いからといって、一度に1000ミリシーベルトも被曝するようなら死亡する事だってある。CT検査を一度に10回も続ければ、人体に深刻な影響が出るでしょう。

一年間に10ミリシーベルトくらい自然被曝するような地域に住んでる人たちと、一年間で1.5ミリシーベルトしか自然被曝しない日本人とでは放射線に対する耐性も違うでしょう。正しい知識を説明し理解してもらうには時間と根気が必要ですが、正しい知識を持った人が努力しないといけないんだと思います。正しい知識といっても、どこまで正しいかすら判らないのが現状ですし、より正しい知識というように考えないといけないのかも知れません。

時間が掛かるけど、より正しい知識を広めていかないといつまでたっても風評被害は終息しません。

被災地復興を迅速にする為に

放射線や被曝についてより正しい知識を浸透させるには時間が掛かる為、被災地の復興を急ぐ為には役立ちませんが、ズルズルと風評被害が続くという最悪の事態を未然に防ぐ為に、他の施策と並行して行うべきでしょう。

迅速に復興する為には、以下の事が重要だと思います。

  • 信用出来る研究者や医療機関、専門家と協議して、自分たちが納得出来る放射線量の基準値を定める。
  • 受け入れるガレキの放射線量を正しく細やかに計測する。
  • 安全性を地元住民に確認・納得してもらう。
  • 周辺自治体の代表者にも確認してもらう。
  • 原発利権や受け入れ拒否利権の根元(スポンサーなど)を特定し根絶する。

以上の事が重要だと思います。