フランスのテロ事件とその後について考える事

フランスのテロ事件とテロに抗議する大規模デモなど、欧州を嵐が吹き荒れていますね。

発端となったのはフランスの週刊紙シャルリエブドが、イスラム教の預言者ムハンマドを風刺するイラストを紙面に掲載した事です。

その事に怒ったイスラム教過激派がシャルリエブドを襲撃し、更に場所を変えて立て篭もり事件を起こしました。

銃撃戦に発展し容疑者は射殺、人質は殺害、警官も死亡するという大惨事に発展しました。

最終的には犯人を含め12人が死亡したようです。


このテロに抗議するデモに欧州のみならずイスラム圏からも首脳が参加したようです。

参加者の数は160万人といわれていますから、日本では考えられないような大規模デモですね。

それだけ注目を集めた事件だったし、多くの人が衝撃を受けた事件でした。


その後、欧州各国でイスラム排斥運動が展開されているようですが、この活動については今後も拡大しそうなのでまだまだ全体像は掴めません。

残念なのはフランスでイスラム教施設が爆発・放火事件が相次いだ事です。


テロに抗議するのは当然だし、テロに屈してはいけない

如何なる理由があるにせよ、テロ活動を容認する訳には行かない。更に無辜の住民を対象にした武力行使など言語道断だと強く非難します。

私は如何なる理由、如何なる方法のテロも断固非難します。


シャルリエブドの風刺画について

事件の発端となったシャルリエブドの風刺画ですが、この風刺画に問題が無いとは思えません。

私自身は風刺する事を悪い事とは思いませんが、シャルリエブドの風刺画は風刺の域を遥かに超えて、ただのヘイト表現になっていると考えています。

党ダイアリーに画像を掲載する事さえ憚られるような下品極まりないイラストです。

シャルリエブドは風刺週刊紙と紹介されていますが、あれはそんな生易しいモンじゃないようです。

画像検索結果のURLを掲載する事すら避けたくなるような画像群ですから、見たい人は「charlie hebdo muhammad」で検索してください。

これほど他人を侮辱するイラストが許されるとは思いません。

私はシャルリエブドのヘイト表現を激しく嫌悪するとともに、掲載した事を徹底的に批判します。


イスラム排斥運動について

欧州各国は移民政策でイスラム圏からの移民を国策として受け入れています。排他的な日本より一歩進んだ政策だと思いますが、まるでイスラム教徒が全員テロリスト予備軍であるかのような排斥活動には賛同出来ません。

さらに信者が拠り所にしているモスクなどに放火するなど以ての外です。

私は、欧州各国で展開されているイスラム排斥活動を強く批判します。


シャルリエブドの最新号について

シャルリエブド紙は最新号にもムハンマドの風刺画を掲載するようです。

さすがに少々抑え気味なイラストではありましたが、過去のイラストが余りにも侮辱的であった為、イスラム教徒に容認されるとは思えません。

テロに屈しないという事を表明するという意味があるのでしょうが、なぜ他者を侮辱することがテロに屈しないという表明になるのか?私には理解出来ません。

テロに屈しないどころかテロを誘発するような挑発行為だと思います。

民間人を巻き込んだ事件の発端になっておいて、なぜまた挑発行為を行うのか?

犠牲になった人が居るのに、なぜ喪に服す事が出来ないのか?

欧州には喪に服すという文化がないのかも知れませんが、犠牲者が出ている以上、自粛する必要があるんじゃないかと思います。

またシャルリエブド紙は100万部を予定していたが、300万部に増やして発行するそうです。

私は、シャルリエブド紙とその購読者を強く批判します。


他人を傷付ける自由など認めない

シャルリエブド紙の発行について、「表現の自由」を主張している人も居るようですが、私は他人を傷付ける自由など認めません。

うっかり他人を傷付けてしまう事は誰にでもありますし、その事を責める事は出来ないでしょう。しかし他人を傷付ける事が目的ならば絶対に許すべきではないと思います。

他人を傷付ける為に「表現の自由」が免罪符になるというのであれば、そんな自由は必要ありません。無秩序に暴走したメディアの詭弁に過ぎないからです。

私は他人を傷付ける自由など絶対に認めない。


最後に

長くなってしまいましたが、最後にまとめたいと思います。

私は如何なる理由があろうと他者を傷付ける自由など絶対に認めないし、全てのテロ行為、シャルリエブド紙の風刺画、欧州でのイスラム排斥運動、シャルリエブド紙の購読者を強く批判します。

私に出来る事はこれらの悪意を批判することだけですから、粛々と批判し続けたいと思っています。


今回の騒動の中で一つだけ素晴らしい事を見つけました。

アルバニア首相の「胸ポケット」が称賛の的に…世界の首脳40人が参加したパリのデモ行進

アルバニアの首相のさり気ない気遣いに心を打たれました。

被害者に寄り添うってこういう事だと思います。こういうさり気ないけど力強い支援が出来る人間でありたいと思いました。

フランスの人たち(もちろんイスラム教徒を含む)が、この悲しい事件を乗り越えて平和で明るい生活を取り戻せるよう心から応援し祈りたいと思います。