食品の全数異物検査にはX線(放射線)検査機が利用されている事実。
「いずれ書かなきゃいけないな。」と考えていた事なんですが、Blogなんかに書いちゃうと様々な反応が予想されてなかなか書く気持ちにならなかった事があります。
食の安全に関わる事なので、私なんかが書かなくてもいずれ誰かが世に広めてくれる事実だと思うのですが・・・
だからと言って知らん顔し続けるのも心苦しい。
このまま知らん顔を続けるのは、私の精神衛生上良くないと思うので書く事にしました。
大量生産されている食品と放射線の関わり
日本は食の安全に非常に厳しい社会です。
一日に何十万、何百万個の生産を行っている食品に対して、異物混入を避けるために全数検査を行っている製品が数多くあります。
ひと昔前だったら、抜き取り検査が主流でしたが、現在では全数検査が主流になってきました。
包装材で包装された製品をどのようにして検査するのか?って疑問に感じる人は意識の高い人達なんでしょうね。
包装された製品を全て異物検査する方法として広く普及しているのがX線検査機です。
X線検査機は、ラインで流れてくる製品にX線を照射して異物を検出する機械です。
製品にX線を照射していると聞いて「食品に放射線を照射してるのか?」と思った人は、本当に放射線に対して高い意識を持ってる人でしょうね。
製品に放射線を照射している事は事実ですが、どの程度の線量を照射しているのか詳しい数値までは判りません。気になる人はX線検査機で検索してみて下さい。
国の安全基準を満たしている訳ですから、製品や人体に悪影響が出るような線量ではないと言えます。
しかし、国の安全基準が信用出来ないという一部の放射脳な人たちが存在するのも事実ですから、そういう人は僅かな線量であっても容認しかねるのではないでしょうか。
放射線は様々な分野で利用されている
自然被曝については、その土地や地域によって差があるので、一概に線量がどうだこうだと言えないんですが、日本だと1年間に大体1.5ミリシーベルトくらいです。高所や花崗岩の産地だと更に高いレベルで被曝しています。
さらにジャガイモは発芽防止に放射線(ガンマ線)を照射されているし、日本以外の国だと放射線照射による殺菌目的で、更に多くの食品に放射線が照射されています。
食品に放射線を照射しても、照射された食品に放射性物質が残留されるとは考えられていません。
そのような理由で、X線照射による食品の異物検査が行われています。
私達にとって一番注意が必要なのは、おそらくレントゲン撮影などの医療被曝でしょう。
一年間に何十回もレントゲン検査を受ける訳じゃありませんから、人体に影響を及ぼすとは考えられないんですが、この場合は医師のさじ加減次第ともいえそうなので、詳しく知りたい人は医療関係者に聞きたいところです。
ただし、レントゲン技師や歯医者さんほどレントゲン撮影に関わっている一般人はいないでしょうから、我々一市民が気にする必要はないように思います。
まとめ
- 製品の異物検査の為にX線検査機を導入している工場は多い。
- 食品に放射線を照射しても、食品に放射性物質が残留する事は無いと考えられている。
- 現代社会で放射線の利用は不可欠なほど浸透している。
- 放射線照射によるリスクは皆無とはいえないが、気にする必要は無い。
といった感じでしょう。
以前、次亜塩素の残留塩素についてエントリした時に、「食品への放射線照射の現実にも触れない訳にはいかないな。」と思いつつ、勘違いした(または故意に勘違いする)人たちに歪曲した利用をされるリスクを考慮すると、なかなかBlogに書けなかったんですが、事実は事実として書かなきゃ、私自身の精神衛生上良くない。
さらに、キチンと知りたい人たちの知る権利も尊重するべきだと思ったので、今回は私の知る限り・・・はちょっと言い過ぎですが、知っている範囲内でエントリしました。
日々大量に生産される食料品の多くは、X線検査機による全数異物検査が行われているという事実だけでも伝えたかったし、それが「人体に悪影響を及ぼすリスクは現時点では考えられない。」という事も伝えたかった。
ただそれだけの事なのに、エントリするのは勇気が必要でした。