先週読んだ本でも紹介しようかな。

日が長くなりましたね。佐賀県地方では午後7時を過ぎてもまだまだ明るい。

午後8時ごろになるとさすがに暗くなってきますが・・・


折角の休みだというのに、外が明るいおかげで時間の感覚が完全に馬鹿になってます。

あ〜折角の休みが、あと数時間で終わってしまうとは・・・


このままでは、なんの意味も無い無駄な休日になりそうなんで、今回は先週読んだ本の中から一冊紹介したいと思います。


王家の風日 (文春文庫)

王家の風日 (文春文庫)

古代中国の商王朝(殷)の存亡を描いた作品ですが、戦闘シーンなどの描写が無いのが特徴的でした。

酒池肉林で悪名高い暴君の代表格といえる商の受王(紂王)も、時代背景や商が宗教国家であったこと等を考慮すると、そんなに悪い人物ではなかったのではないかと思わせる内容です。

まあ勝てば官軍というように、歴史なんてものは後に権力を握った者が、自身に都合が良いように変えちゃうモンですから、そういう意味では我々が抱いている紂王のイメージより、本作品の受王のイメージの方がよりリアルなのかも知れません。


商周革命に限らず、古代中国における政権交替は武力によって行われています。堯・舜・禹禅譲なんてモンは、後世で儒家たちが創作した嘘っぱちです。

商周革命の最大の山場は牧野の戦いであり、その戦闘シーンこそが最大の魅力になるはずなのに、本作では戦闘の経緯のみを紹介するのみで、戦闘シーンの描写はありません。


しかし、その戦闘シーンの描写が無い所が本作最大の魅力というか、戦闘シーンの描写が無いおかげで登場人物たちの息遣いのようなモノまで感じられ、登場人物の魅力を引き出しているように感じます。

宮城谷 昌光氏の作品は、古代中国に関心のある人なら誰でも楽しめるし、新たな発見も多いと思いますので、他の作品もお奨め!

最初はライトにこの辺から

戦国名臣列伝 (文春文庫)

戦国名臣列伝 (文春文庫)