日航のつなぎ融資に政府保証をつける事について

日航のつなぎ融資 政府保証

前原国交相は、日本航空の再建の為の「つなぎ融資」に、政府保証をつける事を検討しているようだ。

日本航空の経営再建問題で、前原誠司国土交通相直属の再生専門チーム(タスクフォース)が、政府支援の大幅な強化を求めている。11月末までのつなぎ融資2000億円に政府保証を付けることや、官民による資本増強額を当初案の1500億円から倍増し、多くを公的資金でまかなうべきだとして、財務省との調整を進める。大がかりなリストラのための費用を確保するとともに、実質的な債務超過状態を一気に解消する考え。
一部引用:毎日JP 日本航空:再建問題 つなぎ融資、政府保証 専門チームが要求
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091023ddm008020026000c.html

日航再建に血税が使われると騒いでいる人がいますが、実際には3メガバンクが融資するのであって、税金が使われる事は無いでしょう。

日航の借金に政府が連帯保証人になるようなものです。

もちろん、日航が返済出来なければ、政府が代理弁済する事になり、税金が使われる事になりますが、日航の余力を考えたら、返済出来ない事態に陥る事は無いでしょう。



返済可能な金額なので、税金を投入する事はない

つなぎ融資の返済期日までに、不採算部門の売却を行い、返済させれば良い。

最悪の場合でも、採算部門を売却すれば2000億円くらいは楽勝で作れるはずです。

ただし、つなぎ融資の返済期日が漏れると、取引先に足元を見られて買い叩かれるから、返済期日を極秘にするか、または期間を長く設定して早い段階で売却にこぎつける必要があるけどね。



いずれにしても、2000億円程度の保証なら、日航の資産売却で捻出出来るので、政府保証は問題ないと思います。
無駄を省くと主張していた民主党としてはイメージが悪いと思いますが、問題は無いはずです。



ついでに言うと、日航の連帯保証人になる事で、再生専門チーム(タスクフォース)が血も涙も無いような非情な経営改革を行う事も可能になる。



銀行がよくやりますよね。

倒産しそうな企業に、銀行の人間を送り込んで、非情な再建プランを実施。

役員や従業員は、文句も言わせて貰えず、賃金カットやリストラを受け入れざるを得ない。

最終的には倒産するんだけど、その間に銀行は出来るだけ債権回収を行い、被害を最小限に食い止めるって手法。



資産売却で返済可能な今なら、十分効果が期待出来るし、上手にやれば本当に日航を再建出来ると思います。



不採算部門の売却だけで返済する

しかし、不採算部門の売却だけで2000億円を作り、つなぎ融資を返済する事がベストです。

最悪の場合、採算部門を売却してでも返済するべきだけど、採算部門を売却してしまったら、日航再建の目処が立たなくなる可能性があるからです。



国民が税金投入には激しく抵抗するのは間違いないので、公金を投入するくらいなら、採算部門でも売却するべきでしょう。

JALホテルズ」の一部売却なんて、眠たい事を言ってないで、思い切って半分以上売却しても良いんじゃないでしょうか。

実際には債務超過になっているので、「JALホテルズ」の資産は担保に取られているんだろうけど、詳細が明らかにされていないので、絶対に大丈夫とは言えませんが、再生のプロが考えた方法なので間違いないと思います。



詳細がわからないので、不安に感じる事は間違いないですが、恐らく再生専門チーム(タスクフォース)より優れた再建案は出てこないと思います。