総理は財務省にマウンティングしたいのだろう
安倍総理の衆院解散について、その理由がなんとなく判ってきたような気がする。
「消費増税の先延ばしに対して民意を問う。」というのがただの建前だという事は判っていたが、本音の部分がなかなか推測し難かった。
しかし冷静に様々な記事を読んでみると、なんだか安倍総理の意図が見えてきたような気がします。
財務省VS安倍内閣
最近の報道では、消費増税に前向きな財務省が、安倍総理の側近や閣僚に対して懐柔策をとっているらしい。
安倍総理はその事が気に入らない様子だと報じられている。
私も財務省に対する不信感は強いし、各省庁に対して常にマウンティングする財務省の姿勢には嫌悪感を感じています。
安倍総理も同じような嫌悪感を持っていても不思議ではないし、側近や閣僚に対して懐柔策をとっているとしたら、総理が私以上に嫌悪感を覚えていても全く違和感が無い。
結局、安倍総理は暴走を始めた財務省に対して、改めてマウンティングしたいのだろう。
当然、財務省に懐柔された議員には報復人事というか、公認の取り消しなどを行うのだろう。小泉郵政選挙のような印象になってきました。
そもそも「消費増税を先送りにする事は、国民を甘やかす事になります。」という事を言っちゃう財務官僚がいるのだ。財務省が調子に乗り過ぎているのは誰の目にも明らか。
このタイミングで、安倍総理が財務省の暴走に睨みを聞かせる事に成功すれば、全ての官僚を手の内に入れる事も可能になる。
大義なき解散と言われているが、私の推測が正しければ大義名分は「公僕たる立場を忘れた財務官僚が、政府の要人をも意のままに操ろうと企てた事に対して鉄槌を下す。」という事になるだろう。
もしそうならば正義は安倍総理にあるといえるんだが、その副産物として「全ての官僚が安倍総理の手中に納まってしまう」という状況が生まれる。
財務省の暴走には歯止めを掛けたいが、そうなると安倍総理一人に権限が集中してしまう。それは独裁の要因に繋がりかねない。
私自身は「財務官僚を懲らしめたい」という気持ちもあるし、「安倍首相に権限が集中するのは好ましくない」という思いもある。
有権者は難しい判断を迫られる事になりそうだが、優先順位としては調子に乗りすぎている財務省に歯止めを掛けるのが先だと思う。
安倍総理に限った事ではないが、総理の独裁などはいつでも止められる。日本は世界で一番首相の首をすげ替え安い国なのだ。それが良い事なのか悪い事なのかはケースバイケースで判断するしかないのだが、首相の首などいつでもすげ替え可能なのだ。そのせいでコロコロ首相が替わり諸外国に迷惑を掛けている事も事実なので、良い事ばかりとは言えないが・・・
安倍総理の本音が暴走する財務省を抑える事にあるなら、素直に総理の判断を支持するべきなのだが・・・だからといって、数百億円の無駄遣いを容認するのも腹だたしい。
なんとなく安倍総理の意図が見えてきたが、判断は難しくなるばかりだ。