我が国の利権構造について考えてみた

日本の利権構造はホントに根が深いなと感じた。


〜上を向いて歩こう〜無電柱化民間プロジェクト

この無電柱化プロジェクトの趣旨は以下のとおり

私どもは、「景観・観光」+「安全・快適」+「防災」の観点から、全国的に無電柱化を促進しようとする政府・自民党の無電柱化推進の趣旨に賛同し、民間の立場から応援する同志を募って参りました。
我が国は、東京オリンピックパラリンピックを2020年に控えるとともに、政府は訪日外国人2000万人を目標に掲げております。このように国際的に日本が注目されるときであり、同時に、南海トラフ巨大地震等の防災対策としても、大変重要です。無電柱化の推進は、地域の住民の皆さん、地方自治体、企業・団体など国民のあらゆる階層が参加する運動として取り組むべきプロジェクトであります。
本日ここに、本プロジェクトの趣旨に御賛同いただける方々が委員としてご参加いただき、準備委員会を「無電柱化民間プロジェクト実行委員会」として設立するものであります。
http://mudenchuka.jp/prospectus.html

我が町の場合、「相知くんちの山笠巡行の邪魔になるから電線を地中に埋設して欲しい。」って意見は良く聞いていた。

確かに電線さえなければ、もっと山笠の飾りを高く出来るし見栄えの良い山笠になると思います。

そういう意味では電線の地中埋設案も「なるほどな」と思う訳ですが・・・


電柱や電線は景観や観光に悪影響を及ぼしているか

電柱や電線が景観を損ねているかどうかは、個人個人で意見が分かれるところです。

風景に溶け込んだ電柱や電線の写真や絵を良く見かけます。美しい画像だと思うし風景だと思います。

風景なんてアングル次第で良くなったり悪くなったりするものですし、実際に同じ場所からでも視点の高さが違うだけで全く違う印象になります。

私自身、電柱や電線が景観を損なっている場合もあると思いますが、逆に風景に溶け込んで良い味を出してる場合もあると思います。

風景に溶け込んだ人工物であれば景観を損ねる事もないだろうし、観光に悪影響を及ぼす事もないと思います。あくまでも個人個人の美的感覚に左右される問題なので、一方的に「電柱は景観をそこね観光資源を台無しにしてる」という主張は余りに自己中心的で賛同しかねる。


電柱や電線は住民の安全や快適性を損なっているか

我が町の相知くんちの山笠巡行の為の地中埋設などは、この「安全・快適」のうちの快適に属する問題だと思いますが、その他に電柱や電線が住民の安全性や快適性を阻害しているとは思えない。

確かに自動車事故などで電柱に激突したり、倒れた電柱の下敷きになったりという事故はあります。しかし、電柱を無くす事で事故が減少するとは考えられない。

電柱さえ無ければ、自動車事故で電柱に激突する事は無くなるでしょうが、その時は他の構造物に激突して怪我をするんです。ぶつかる対象が電柱から他の構造物に変わるだけで、安全性は全く向上しません。


電柱が防災の邪魔になるか

地震などの災害時に倒れた電柱の下敷きになったりする危険性はありますが、3・11の震災の時には電柱にしがみ付いて助かった人もいたようですし、メリットとデメリットが共存してると考えるべきでしょう。

今どき、電柱をよじ登って他人の家に泥棒に入る人もいないでしょうし、なんか的外れな主張にしか思えません。


なぜ効果の無い電柱の撤去や電線の地中埋設なんて事をやりたがるのか

やはりこれも利権団体が絡んでいるんだろうなと思います。

電柱の撤去や電線の地中埋設工事には莫大な費用がかかります。日本全国でやるんだから私が試算出来るような金額じゃない事だけは間違いありません。

このプロジェクトが成功すれば、莫大な費用が工事業者や他の利権団体に支払われるでしょう。そりゃ〜電気工事事業者などは上を向いて歩こう〜無電柱化民間プロジェクトを推進したがりますよ。とてつもなく大きなビジネスチャンスですからね。


電柱をなくそうという運動も、所詮は利権団体による利権の奪い合いに過ぎない。

日本らしいといえば日本らしい事ですが、利権構造の根深さには毎度驚かされます。


私がひねくれてるだけかも知れませんが、我が国で行われているこの手の運動は全て利権団体による利権の奪い合いに過ぎないんですよね。

原発論争も利権団体同士の利権の奪い合いに過ぎません。反原発運動をソーラーパネル関連の業者や風力発電関連の業者の利権団体が推進してる事は間違いないです。原発の危険性を強調し不安を煽る事で、原発利権を奪おうとしてるんです。

利権団体同士の利権の奪い合いですから、私には全く恩恵はありません。ただただ見苦しい利権の奪い合いを遠目で眺めているだけです。

一部の利権団体が握っている既得権益を、新たな利権団体が奪おうとするのは当然の流れ出し、悪い事ではありません。ただし良い事だとも思いませんがね。


我が国の利権構造は一部の既得権益層とそれを狙うセカンドグループ(新興の利権団体)、利権からは程遠い一般庶民というピラミッド型の構造で、BOP(ベースオブピラミッド)は我々利権とは程遠い一般庶民です。そしてなぜか利権の奪い合いで踊らされてるのも我々利権には縁のない一般庶民なんですよね。


原発運動をするのも良いでしょう。それは個人の自由です。ただし、その利権の奪い合いに勝利して新たな利権を手に入れるのはセカンドグループ(新興の利権団体)であり、我々にはなんの恩恵ももたらさない事は自覚する必要があるでしょう。