ゴーストライター騒動から発展した、わが国はゴーストだらけのゴースト構造論
前回のエントリから、ゴーストライターについてイロイロと考えていたんですが・・・
前回のエントリで有名人(経営者)の自伝の場合は、ゴーストライターが書いていると思っている人が99.99%だと書きました。
ゴーストライターをDisってる連中が気持ち悪い件について
有名人や経営者の自伝などはほぼ100%の確率でゴーストライターが書いているという認識が無いなんて、普通じゃ考えられない。
19〜20歳の若造やお嬢さんが「え〜作者本人が書いてるんじゃないのか?偽装表示やん!」と騒ぐのであれば、まだ可愛げがあって微笑ましい部分もありますが・・・
ええ歳したはてなユーザーのオッサン連中が、「偽装だ!偽装だ!!」って騒ぐのはみっともないからやめろ!と思う訳であります。
そりゃまあ「嘘の表示だ。」と言われれば、嘘というかゴーストライター名を伏せていた事は事実ですので反論の余地は無いんですが、社会通念上といいますか現状としてゴーストライター名を明記しない事は慣習として定着しているんですよね。私は常識という言葉は大嫌いなので、常識という言葉は使いません。ただ一般的な慣習として定着していると表現いたします。
ただ、そんな気色悪いオッサン連中の青臭い主張の中から面白い事を発見させて頂いたので、その事については心より感謝申し上げます。
日本のゴーストその1 プログラマ
はてなにはIT関連の人が多いようですし、プログラマーやエンジニアが沢山いらっしゃると思います。
経理ソフトだろうがアプリケーション開発だろうが何でもいいんですが、Aさんがプログラミングした製品にAさんの名前が表示されてるケースはどの程度でしょうか?
この場合、製品に対する責任や著作権はAさんが所属する企業体か販売元にあると言えるでしょう。ですから、その製品のパッケージにはプログラミングした個人の名前は記載されずに、Aさんが所属する会社名か販売元が記載されていますよね。
Aさんがプログラミングした製品なのに、Aさんの名前は隠されています。これってAさんはゴーストライターなんでしょうか?
日本のゴーストその2 建設業
わが国には様々な建築物がありますよね。
橋やビルディングなどの構造物には施工主が明記されています。(されてないケースもあります)
巨額の資金を投じて行う公共事業ですから、施工主はA級以上の建設業者に限られています。B級以下だと入札出来ません。
特に都市部の再開発とか、都市を代表するランドマークなどの建設は巨大プロジェクトですから、施工主は大手ゼネコンに限定されます。
ランドマーク的な構造物の場合、建築主・設計者・施工主が明記されている事も多いでしょう。
ところが、実際に建設・建築を行っている業者というのは、施工主の下請けをしているB級以下の建設業者の場合が多いです。
しかし実際に橋やビルディングを建設・建築した下請け業者が建築主・設計者・施工主と共に工事請負業者として明記されるケースは無いでしょう。
なにか問題があった場合、その責任は建築主・設計者・施工主にありますから、明記する必要性は感じられません。下請け業者のミスだった場合には施工主から責任を追及され、手直しや賠償責任を要求されるだけです。
下請け専門のB級以下の建設・建築業者はゴースト業者なんでしょうか?
日本のゴーストその3 食品工場
貴方が日ごろ食べている食料品やお菓子などは、有名な食品メーカーが販売していますよね。
その日ごろ食べている食品は、有名な食品メーカーが下請け企業の工場に依頼して作られている製品かも知れませんよ。
実際に私が働いている食品工場は、大手メーカーの下請けとして某メーカーの商品を一日に数万個から数十万個生産しています。
その製品には私が働いている会社の名前は記載されておりません。某大手食品メーカーのロゴと所在地はシッカリ表記されていますけどね。
私が働いている会社はゴースト食品会社なんでしょうか?
食品に限らず、自動車産業だって下請けの業者が部品を製造してるし、大手企業の下請けをしている中小企業は少なくない!というより、大手の下請けをしている中小企業の従業員の方が多いでしょう。彼らは皆ゴースト製造者なんでしょうか?
まとめ
いちいち例を挙げていたらキリが無いので、ここいらでまとめてみます。
- 日本の産業構造は、元請と下請けによって構築されており下請けの名前は製品に明記されないのが一般的である。
- ゴーストライターというシステムが悪だとすれば、作品・製品に明記されない下請け業者はゴースト業者という事になり、日本の産業構造は悪だという事になる。
- 結論としては責任の所在さえ明記してれば、ゴーストが沢山いても問題ない!
いや〜わが国はゴーストだらけの凄い国だなwww
と、笑わずにはおれない今日この頃ですwww