上村愛子選手の事と日本選手支援についての提案

佐村河内氏の話題や東京都知事選の話題など、イロイロ書きたいことが多いんですが、今一番書きたいのはオリンピックの事なので、オリンピックについて書こうと思います。


写真はこの時期に咲いてる花スイセンです。

上村愛子選手って夫婦別姓なのかな?

まだ始まったばかりのソチオリンピックですが、一番印象的だったのは女子モーグル上村愛子選手の事です。

上村愛子さんって結婚したはずですが旧姓のままでオリンピックに参加してるようですね。夫婦別姓なのかな?それとも競技試合登録だけを従来通りの上村愛子にしてるのか。


調べてみると、上村愛子選手は結婚した2009年に「結婚後も従来の上村愛子で選手登録する。」という事を公式に表明していますね。バンクーバーとソチの2大会続けての夫婦別姓登録?という事になります。

私は夫婦別姓を積極的に支持してる訳じゃ無いんですが、「ケースバイケースで使い分けても良いんじゃないか」という印象を持っています。

少し前だと柔道の田村亮子選手が結婚を期に谷亮子選手になってオリンピックに出場しましたよね。「田村でも金、谷でも金」なんて名言が生まれたことを記憶しています。

そういう選択をする人がいても良いし、上村愛子選手のように旧姓のままで選手登録をする人がいても良い。


選手の名前が変わったら応援し難かったり判り難い場合もあるし、旧姓のままで選手登録するという事は応援する人たちに配慮した結果だと言えるんだし、ちゃんとメリットがあるんです。逆に、結婚して姓が変わったんだから新しい名前で選手登録するって事も、保守的な考えのようですがそれだけじゃないでしょう。どういう選択をするかは、パートナーと話し合って決めればいいと思うんです。


女子スポーツ選手の登録名に関しては様々な選択肢があり、その一つを上村愛子選手がオリンピックの場で示しているという事は大変重要な事で、それだけでも賞賛すべき事だと私は考えています。


上村愛子選手の成績について

ソチオリンピックの女子モーグル上村愛子選手は第4位という成績でした。1998年の長野オリンピックで第7位、2002年のソルトレイクオリンピックで第6位、2006年のトリノオリンピックで第5位、2010年のバンクーバーオリンピックは第4位でした。ソチオリンピックでは「今度こそメダルを取ってほしい」と期待していた人も多かったと思います。おそらく日本人だけではなく、世界中のスポーツファンが上村愛子選手のメダル獲得を願っていたと思います。


結果は第4位で惜しくもメダルには届かなかったんですが、大健闘だったと思うし本人も納得のいくパフォーマンスだったのではないでしょうか。インタビューにも笑顔で答えてたしね。


私は単なる観戦者でモーグルの採点基準などは全く判らないんですが、素人の目には上村愛子選手の成績には納得出来ない印象を受けました。素人目には「ノーミスに見えたし、スピードは一番良かったはずだし、それで第4位なのか。」という印象だったんですよね。


フィギアスケートなども同じですが、技の難易度や完成度を採点するのは人間なんです。そこには個人的な感情が入り込む余地が多過ぎる。採点する人は公平性を常に意識して採点してると思いますよ。それでも人間なんだから完全に自分自身の感情をゼロにする事は出来ません。

フィギアスケートやモーグルなどは、そういう不確定要素が多い競技だといえます。


スピードスケートなどのタイムを競う競技であれば誰がみても勝敗が明らかですが、フィギアスケートやモーグルなどは素人目には優劣が判断つかないです。そういう競技には採点者の感情が入り込む余地があるし、オリンピックなどの国際的な大会では各国のロビー活動も激しくなります。


今回の上村愛子選手の成績には日本国のロビー活動が少なからず影響したんじゃないか?もっと日本は積極的にロビー活動をするべきじゃないのか?という印象を強く受けました。


私自身はそういう疑念を感じていたんですが、上村選手はそういう事は全く気にしてないかのようにインタビューに応じていたし、メダルを取れなかったけど満足していたように感じました。

スポーツ選手として立派な態度だったと思います。そういう所が多くのファンから愛される理由なんでしょうね。

スポーツ選手なんだから納得出来る負けなんてありえないんですよ。勝つために苦しい修練を積んできてるんですから!結果を潔く受け入れて、ファンに笑顔を見せるなんて簡単には出来ない。それでも上村選手は笑顔でインタビューに応じていた。本当に素晴らしい選手だと思います。モーグル競技の成績は第4位でしたが、彼女のハートは間違いなく金メダルでした。


今後の競技についての不安と提案

今後の競技でも個人の感情が入り込みやすい競技があるんですが、日本の選手は大丈夫でしょうか?日本は多くの競技に参加してますから、ロビー活動は広範囲に行わざるを得ない。参加競技が少ない国の場合は対象を絞り込んでロビー活動が出来る。


どう考えても日本のように多数の競技に参加してる国の選手は不利ですよね。

オリンピックが商業主義になりすぎているという指摘は以前からありましたが、日本にとって深刻なのは商業主義よりもロビー活動でしょう。


昔から日本はロビー活動が下手だといわれていました。スポーツは正々堂々と行うという日本の美学も大切ですが、正々堂々・公明正大だけでは世界を相手に戦えないのではないかと思います。今後は更にロビー活動が重要になってくると思うんですよね。


だからといって、ターゲットを絞ってロビー活動を行うには参加競技を減らすしかない。そんなの誰も納得しないでしょう。


現実的なのは、ロビー活動を行う人(ロビイスト)を増やして組織的にロビー活動を行う事です。コストのかかる事業になると思いますが、これほど商業的になっているオリンピックですから、日本選手が活躍する事で大きな利益を得る事も不可能ではない。上手にマネタイズする事が出来ればロビー活動費が多少大きくなったとしても取り戻す事は可能だし、さらに利益を大きくする事だって不可能じゃない。


政府とJOC日本オリンピック委員会)は、スポンサー企業を集めて資金を増やし、ロビイスト集団を組織して頂きたい。さらに優秀なロビイストを育成する組織も並行して作り上げて欲しいと思います。