桜宮高校の体育科募集停止について

大阪市・桜宮高校が、体育科などの募集を停止して普通科に変更したうえで、来月、入学試験を行う事にしたら大騒ぎになっちゃいましたね。

私もなんか釈然としない決定で・・・意味が判らず混乱しています。



体育科に受験しようとしていた受験生は、いきなり目標を奪われちゃった訳で・・・「入試の一月前になって、今更急にそんな決定されても困るよ。」と言うのが本音だろうと思います。

実際受験生は困惑してるだろうと思いますよ。気の毒です。



しかも・・・「こんな事して体罰が無くなるか?」という素朴な疑問も沸いてくるんですよね。



教師の体罰による過失を、なんの罪もない受験生が償う

という印象なんですが・・・

似たような印象を持った人も多いと思います。



私の中の違和感は、「高校生が亡くなったという事実と、体育科の募集停止がリンクしない。」からだと思うんですよね。

高校生が亡くなったのは体罰が原因なのだから、体罰を容認してきた学校側が悪いのであって、公立校なら行政の責任も重いでしょう。橋下市長が出てきて謝罪したり、発言したりするのは当然ですが・・・なぜ何の罪も無い受験生が、入試一月前になって急に目標を失わなきゃイカンのか。

罪を償うべきなのは、体罰教師であり、容認していた同僚の教師であり、監督責任のある教育委員会、更には行政のトップである橋下市長である。

少なくとも受験生には「目標を奪われなきゃイカンような過失は全然ない。」んですよね。

「桜宮高校の教師や市の教育委員会、行政の責任者の給与・報酬のカット!とかなら納得だけど・・・体育科募集中止!は納得出来ない。」という人は多いと思います。



私もそのように感じていましたが、よくよく考えてみると・・・体育科募集停止という選択肢も考えられない訳じゃ無いんですよね。

体育科という制度の中で、日常的に体罰が行われていたのだから、体育科という制度自体に大きな欠陥があると言わざるを得ない。

そして、欠陥がある制度をそのまま放置する訳にはイカンでしょう。

少なくとも人が一人亡くなっているのだ。その制度を何の対策も改善も無く使い続ける訳にはいかないと思うんですよね。

きっと良い改善案があると思うのだが、現時点では決めかねる。「キチンとした改善が行い、万全の制度になるまでは体育科という制度は運用するべきじゃない!」というのであれば、それはそれで納得出来る理由ではある(あくまでも個人的には)。


しかし・・・受験生はそんな理由じゃ納得出来んよな〜。