国民に何を問うのか

野田総理自民党・安倍総裁とのやりとりで、「16日に解散しましょう!」と言い切っちゃって、11月16日に衆院解散となる予定ですが・・・

今まで頑なに解散の予定を明言しなかった野田総理が、なぜこのタイミングで???と疑問に感じたのは私だけじゃないはずです。

14日に明言したって事は、それ以前から解散する事は決めてたんだろうけど・・・

ちなみに、15日には中国のリーダーが決まる予定です。

尖閣問題でゴチャゴチャしてるけど、中国が次にアクションを起こすのは党大会の初日(11月8日)か、党大会終了後だと考えていた私にとって、中国の党大会終了時期に解散を明言するなんて、非常に危険極まりない気がするんだが・・・

さすがに党大会初日にアクションを起こすほど中国政府は愚かじゃなかった。初日に打ち上げ花火的な大イベントを打つとインパクトは大きかったはずだが、国内外の反応や新しい首脳にとってはマイナス要素も大きいからね。

しかし、党大会が終わって新たなリーダーが決まれば、尖閣問題等に積極的に動き出すはずです。中国は強いリーダーを求めているし、習近平氏も対外的に強いリーダーを目指すと思う。

まずは尖閣問題解決に向けて、軍事衝突も辞さない構えを見せると思うんだけど、そん時に我が国は「11月16日に衆院解散するよ。12月16日が投開票だよ〜。その間1ヶ月はリーダー不在の丸腰状態だよ。」って宣言しちゃった訳ですよ。何考えてんだ?

敵に千載一遇のチャンスを与えたと言っても過言ではなかろう。「さ〜好きなようにやって頂戴!」って言ってるようなもんである。

それとも野田総理「空城の計」なのか?

しかし、空城の計は中国の話なんだけど・・・三国志演義では諸葛亮が、正史では趙雲が行ったといわれる高等戦術。

そんなの通用するんだろうか?敵がコチラの戦略を高く評価しているときには有効だけど、コッチを甘く見ているときには何の効果も無さそうだけどね^^;

効果がどうかは判らんが、やはり最悪のタイミングで解散を明言したと思うな。

そもそも次の選挙で国民に何を問うのか?

やはり一番の問題は「次の選挙では国民に何を問うのか?」って事が余りにも不明瞭です。

問うべき課題は沢山ある。TPP問題・原発問題・被災地の復興・経済などなど・・・

しかし野田総理議員定数の削減問題を強調して解散宣言をしたぞ。

議員定数の削減も重要な課題ではあるけれども、TPP・原発・被災地復興・経済などの課題と比較すると、取るに足らん課題だと思うんですよね。

私が優先順位を決めるなら、1に経済政策、2に被災地復興、3に原発の是非、4にTPP(一部は経済政策として議論)にすると思う。議員定数削減なんて、5番目6番目にも入らない瑣末な課題だと思うんだよなあ。

解散権は首相のみが持つ権限なんだから、野田総理が自身の判断で決めたんなら従わざるを得ないんだが・・・

次の総選挙で民主党が政権与党の座から転がり落ちるのは明白だし自民党も思うように伸びないはず、結局は第三局といわれる「みんなの党」とか「維新の会」辺りが票を伸ばしてニンマリするだけだと思う。

野田さんは民主党にとって切腹の時の介錯だったって事だよな。