日本の国債を外国人投資家に全面解放すれば・・・円高対策になるかも?

昨日・・・というか今朝のエントリなんだけど、円の高騰防止策の予定を変更して、共産党の機関紙 赤旗の記事についてしまいました。

ですから、本日は2本立てで円高騰防止策を書きたいと思います。



狂気の円高

今はまさに狂気の円高です。

私の知人には「円高?いいやん!海外旅行が安くいけるし・・・円高万歳!!」と言う人もいます。

日本経済の事なんか気にならない、海外旅行ばっかりいっている人たちには円高は有難いのかも知れませんね。

私は円高は困ると思います。特に今のような異常な円高なんて良い事ないどころか、日本という国は大損してるんですよね。

しかし、ヨーロッパ危機やアメリカ経済を考えると簡単に改善できるような円高じゃないですよね。



1ドル辺り1円円高になると1兆円の損をします

現在日本が保有している米国債は1兆ドルを超えたとされています。2012/01/29 14:00の為替レートは1ドル=76.65円です。1兆ドルの米国債保有しているという事は、日本はアメリカに76兆6500億円を貸し付けているという事です。今後更に円が高くなって1ドル=75.65円になったとしましょう。1兆ドルの貸付金は75兆6500億円になります。

こんな事は誰だって知っているし、ワザワザ計算する必要もないでしょう。

ところが、1ドル当たり1円円高になると、アメリカへの貸付額が1兆円減るんです。

逆に、1円円安方向に変わると1兆円資産が増えます。

円・ドルの為替レートが1円変動する事で1兆円以上の資産が変動します。(あくまでも含み損とか含み益の話ですが)

円高が進めば進むほど、日本の資産は数兆円単位で目減りするという事は理解していただけたと思います。

米国債はドル建てですから、ドルが安くなろうが高くなろうが、アメリカの日本に対する借金は1兆ドルのままです。

これから更に円高が進行するようなら更に日本の資産は減っていく訳です。

このまま円高を容認し続ける事は危険なんです。

自国通貨の異常な高騰は貸付金が目減りする訳ですから、多くの国は為替介入する事で自国通貨の安定を図るんですが、日本は為替介入を好みません。理由は簡単、無能な政治家や官僚たちは、己の無能さを熟知しているから、自分たちの力で為替レートをコントロールする事が出来ないと気が付いているんです。



なぜ異常な高騰を続けるのか

なんで円が高騰するかといえば、円の価値が急落する心配が少ないから、外国人投資家などを中心に円を大量に買うからです。

いつデフォルトするかわかんないような国債を大量に保有する馬鹿はいませんし、経済が弱体化している国の国債を喜んで買う馬鹿はいませんよね。

なんで日本は米国債を1兆ドルも保有しているのか・・・

アメリカがデフォルトすると、今まで保有してきた米国債が紙屑に変わり大損する事になるので、未だに米国債を買い続け支えているんです。保有数こそナンバー1の座を中国に譲ったものの、まだまだ日本はシャレにならんくらい米国債保有しています。

アメリカがデフォルトしたら、大量の米国債保有している日本は共倒れ!する事もあるでしょう。

というか・・・アメリカがデフォルトしたら日本どころか全世界レベルで共倒れ!でしょうね。

まあ、その前に米国債の信用がある程度低下した時点で、世界レベルの大恐慌になり、最悪の場合は第三次世界大戦に突入しかねません。

そうならない為に、日本はシッカリ米国債保有して米国を支えないといけないんです。(日本だけじゃないんだけどね^^;)


こんな風に、金の貸し借りって奴はどっちが立場が上なのか判らなくなる事があります。

普通は、債務者は債権者にペコペコするもんですが、債務総額が大きくなればなるほど立場が逆転していきます。

日本が「アメリカさん、今日本は大不況なんで米国債を買い戻してください。」とお願いしたとします。

すると米国は「今は米国も大不況なんだよ!買い戻せといわれても無理だし、どうしてもって言うならデフォルトしなきゃいけないよ」というでしょう。こんなの脅迫といっても過言じゃないでしょうが・・・現実なんですよね。


話がそれちゃった・・・


まあ米国は経済状況が悪いし、ユーロ圏も堅調なのはドイツだけ!よって投資家はユーロやドルを嫌い、日本円を買う訳です。需要が高まれば価値が上昇するのはお金も物も一緒ですね。



日本の国債を外国人投資家に全面解放すれば

私の円高対策は、日本の国債を海外に全面開放するという事です。

いまでも日本の国債は開放されているんですが・・・日本国債保有者は90%以上が日本国内です。なぜかっていえば・・・日本の国債の場合、低金利なので外国人投資家にとって魅力がないのです。

本気で開放して海外の投資家の興味を引くためには利回りを考え直さなきゃいけないんですね。

しかし・・・これがまた難しい。

仮に外国人投資家が飛びつくような利率になったら、日本人投資家が先に飛びついてしまうと思います。海外の投資家ってトレードが上手なので、日本人投資家が飛びついたとしてもキッチリ日本国債(それなりの金利)を手に入れるんだろうけど・・・どれくらいの割合が海外に流れるかは私には推測出来ません。

外国人投資家の投資対象が日本円から日本国債に移れば、今の円買いに歯止めがかけられると思います。何回この手が通用するかわからんけど、1回か2回は通用するだろう。運がよければ更に何度か通用するんじゃないかと思います。

ただし、一回だけでも高騰に歯止めが掛かり、1ドル=90円くらいになれば、打てる手立ての選択肢は増えるはずです。

ただし・・・反対する人は多いと思います。

日本の借金を問題視している人も、日本の借金の債権者は日本人だから安心と考えている人も一緒になってけしからん!!というでしょう。

しかし、日本の国債保有者は9割以上が国民という現実は余りにもバランスを欠いているように感じるんですよね。

3割くらいは外国人投資家に買ってもらった方がバランスが良いと思います。

「外国人投資家は日本に愛着がある訳じゃないので、日本の国債を一気に大量に手放す危険性がある。そん時は危険だ。」という人がいます。

私もその可能性は否定しません。

ただし、米国をはじめ多くの国々が多額の国債を外国に売ってますよね。結構大丈夫なんじゃないでしょうか。

この辺りは私には保障出来ませんが・・・^^;

少なくとも大量に円を刷ってばら撒くインフレ誘導とかより効果があると思うんですよね。

大量に刷ってばら撒くったって、一体どれくらいばら撒けば効果があるのか判らんし・・・

バーチャルマネーとかクレジットとか、総額でどれくらい出回っているか私には判らんし・・・そんな状況では、どれくらい円をばら撒けばいいのか検討がつかん。

国債なら、東北の復興支援などの名目もあるし、そもそも発行額が増える訳じゃない。日本人が独占していた日本国債を外国人に買ってもらうだけだから、借金が増える訳じゃない。

ただし・・・どれくらいの利回りなら外国人投資家の興味を引くのか・・・私には判らん。

まあ〜この時点で、私の国債を外国人投資家に買ってもらえば?って案は破綻してしまうんですよね。

多分、方向性としては良いんじゃないかって思うんだけど、実行するには様々な困難が在るんですよね。



結論

これ以上難しい事は私には無理だ!って事は間違いない。

円刷ってばら撒くもよし、国債を外国人投資家に買ってもらうもよし、その他の方法があるのならそれも良し。

とにかく早めに円高対策をしないと日本の資産は磨り減ってしまう。

なんとかしないとね。

ちなみに、日本がデフォルトした場合も、破綻しているのは日本政府であって国が無くなったり、国民が全滅する訳じゃ無いんだから、大半の人は大丈夫なんじゃないかと思います。大量に国債を買い込んでいる人は、日本がデフォルトした瞬間に大損するんだけど・・・

それでも円高対策は政治家や官僚に任せっぱなしってのは良くないでしょう。

荒唐無稽と笑われようが何しようが、思いつくままドンドン提案していく事って重要なんじゃないかと思います。