橋下市長の発言はほぼ正論だと思うぞ

今日は、昨日のエントリでちょこっとだけ触れた円の高騰対策を考えてみようと思ってたんですが、絶対に触れておきたい事があるので、そっちを優先しちゃいます。



共産党の機関紙 赤旗の記事です。

ちなみに「はてブ」のコメント欄には、赤旗の記事に賛同するコメントと橋下市長の発言を正論とするコメントが拮抗しているという印象を受けました。

もちろん個人個人の考え方や主義・思想も存在する訳ですから、イロイロなコメントがあって良いし、在るべきだと思います。

個人的には、橋下氏の「本当にそういう事情があるなら電車代を助成しますよ」という発言や「本当に家庭の事情で苦しいというなら通学定期代くらいバイトして稼ぎゃあいい。授業料までただにしてるんですから。通学代が出せないから地元に高校を残さないといけないなんて、そんな理屈は通らない」という発言は正論だと思います。

いや・・・ほぼ正論という事にしておきます。



家が貧しいなら高校なんか行かないで働いたほうがいい

私の本音というか個人的な考えなんですが、「家が貧しいなら高校なんか行かないで働いたほうがいい」と考えています。

通学費が工面出来ようが出来まいが、自分の家が貧しいという自覚があるなら高校なんか行ってないで、さっさと働いたほうが良いです。

勿論、中卒なんですから一流企業や公務員という選択肢はないんですが・・・
大工さんとか板前さんとか熟練を要する仕事につくなら公立高校なんかに行ってる暇はありません。中学を卒業したらスグに、厳しい親方について厳しい修行を積み、誰も真似出来ないような技能を身につけた方がいいです。

本気で一流の技能を身につけたいなら、中卒でも遅いくらいです。

働いて収入を得るという事はプロフェッショナルになるという事です。

プロになるんですから甘くはありません。厳しいです。厳しいのが当たり前です。それで賃金を得るんですから!



今後の日本

「今後の日本をよく考えろ!」なんて中学生に言ってもピンとこないでしょうし、ピンとこなくて当然です。

現在中学生の子どもを持っている親でさえ、「今後の日本」がどうなるのか、きっと判ってないでしょう。頭のいい親なら「我が子の時代は・・・きっとこんな感じの社会になってる」という明確なビジョンを持っているんでしょうが、そんな親は少数派だと思います。

多くの親は、延々といまの状況が続くと思っているでしょう。

しかし、今のままの社会が延々と続く訳ゃないんです。

今後の日本は更に格差が広がり、富める者は更に富み、貧しい者は更に貧困に喘ぐでしょう。

そんな社会が嫌だから共産党の人たちが赤旗なんかを一所懸命発行してる訳ですが・・・残念ながら共産主義なんで20世紀の遺物です。少なくとも日本は民主主義国家であり、資本主義経済なんです。資本主義経済と言うモノは格差を生み出すシステムなんです。

民主主義なんてカッコいい事を言っても、民主主義は所詮多数決主義に過ぎません。

そして、日本人の多くは、資本主義経済を肯定しています。

人並みの生活を求め、人並みの生活を手に入れたら人並み以上の生活を欲しがります。

今どき共産主義なんて・・・マイノリティー(少数派)の理想論に過ぎないんです。

日本の場合は、赤(共産主義)アレルギーが潜在的にあるようですが・・・これは、共産主義を唱えながら、マルクスレーニンも知らないような、なんちゃって共産主義者が多いからでしょう。

余談ですが、私の知っている共産主義者って半数以上が共産主義のバイブルというべき資本論マルクス著)すら読んでいません。「俺は共産主義なんだから資本論なんて知るか!」って逆ギレした自称共産主義者も若干2名ほど実在します。


日本が資本主義経済である以上、企業(自営を含む)は利益を出し続けなきゃいけません。そうしないと人件費どころか自分の食い扶持すら稼げません。

で・・・企業は法人税の高い日本から、税金面で優遇されているシンガポールなどの国に拠点を移すでしょう。また、人件費の高い日本から、人件費の安い新興国に生産拠点を移すでしょう。そうしないと利益を確保出来ないんです。

そうなれば、日本の産業は空洞化します。

その日本で生き残るのは、新興国の人たちが真似ようにも真似できないような高い技術or技能を持った人たちです。



日本の一流企業の社員は・・・

日本の一流企業のほとんどは、シンガポール辺りに拠点を移すでしょう。そして地理的にシンガポールに近く、人件費の安いタイやマレーシア・インドネシア辺りに生産拠点を移すでしょう。

日本で生き残る為には、新興国の人たちが真似したくても真似出来ないような高い技術or技能を身につける必要があります。そうしないと新興国の安い人件費に対抗出来ません。

ところが、日本の一流企業ってそんな技術や技能を持っていない場合が多いんです。一流企業の場合、外注といって下請け企業に注文する事で安く製品を生産する方法をとってきたからです。

勿論、製品や設備の胆となる部分は「社外秘」といって、自社内で生産したりしてますが、社外秘の情報や技術に触れる事が出来るのは一部の社員だけです。

今後10年くらいの間に、一流企業の社員の大半は「早期退職」等の退職を余儀なくされるか、辞めさせたいけど、法律上「辞めろ」とは言えないので、宙ぶらりんの状況に甘んじる事になるでしょう。もちろん、有能ならば新興国の生産拠点に指導者として出向く事も可能ですが・・・あくまでも一部の有能な社員のみです。



中小企業の場合

一流企業と違って、中小・零細企業の場合は、簡単に拠点を移す事は出来ません。だから国内に留まる可能性も高いです。そして、大企業の下請けとして厳しい条件の中で虐められ、鍛えられてきた中小の零細企業の中には「これが我が社の生命線だ!」といえる技術や技能を持っているトコロも少なくないです。

また、企業規模が小さいが故に国際的な販路を持たず、内需一本で生き残っている企業も多いです。

日本で生活している人間が存在する以上、そこには必ず需要があります。大企業が見向きもしない需要・大企業が本腰を入れる事のない需要が存在します。隙間産業という言い方もありますが、実際に需要は存在するんです。大企業にとって手が出しにくい需要であっても、小回りの聞く中小・零細企業なら損益分岐点も低く設定出来るし、なんとか利益を出す事も可能でしょう。

中小・零細企業なら中卒だって受け入れてくれますよ。むしろ、いらない知識や癖がついていない、まっさらな人材を欲しがる企業も多いはずです。



高卒なんて肩書きに価値はない

大学生の就職が困難な時代です。そして、その傾向が進めば、いずれ高卒の就職も難しくなるでしょう。

しかも、試験を受けて狭き門をくぐった大学生が就職難なのです。高校無料化になって、誰でもいける高校に何の価値があるでしょうか?

むしろ頭のいい経営者なら「これからは高卒よりも中卒の人材だ」って考えるはずです。

高校には誰でも行けるんだから、高卒だから中卒より潜在能力や、スキル・適応力が高いなんて論理はなくなります。

逆に、「高校に行って進学しないなんて、相当頭が悪いんじゃないか?」なんて思われかねませんよ。

むしろ「家庭の事情で高校進学を諦めました。」って子の方が高く評価されるんじゃ無いかと思います。中小企業の社長なんて、そういう親分肌の人が多いです。

そもそも大企業の雇われ社長なんて人事にはほぼ無関係です。大企業の場合、人事部の偉い人が人事をしています。しょせん雇われている身ですから、従業員に対する愛情も希薄だし、責任感覚も甘いです。

その点、零細企業の社長は「俺が決めたんだ。最後まで俺が面倒見て、一人前に育てる。」って人が多いです。よく言えば親分肌。悪く言えばワンマン社長ですね。

でも「従業員は家族同然!」って考えてくれる社長に可愛がってもらったほうが良いんじゃないかと思います。(少なくとも、従業員は将棋の駒程度にしか考えてくれない雇われ社長よりは)

家族同然と考えてくれる零細企業の社員と、使い捨ての駒扱いされる大企業の社員・・・どっちがいいかは個人個人が考える事でしょうね。私もそんな事まで責任持てません。それに零細企業の中には明らかなブラック企業もあるだろうし・・・・

だた、少なくとも誰でも行ける高校を卒業したところで、大した付加価値は付かないって事だけは間違いないと思います。



橋下市長の発言

橋下市長がそこまで考えて発言したかどうかは疑問ですが・・・少なくとも私自身は「家が貧しいならバイトして高校へ行け!」とは思いません。むしろ「家が貧しいなら高校なんか行ってないで、さっさと働いたほうがマシ!高卒の学歴が欲しければ定時制でも通信制でもいいやん!」と思います。

だから橋下市長の発言はほぼ正論という事にしておきます。


ちなみに私は通信制の高校を卒業しましたが・・・私の場合は時代的にも非常に恵まれていたので参考になりません。


まあ〜赤旗の記事なんか気にする人は少ないんでしょうが・・・今日は気になったので触れて見ました。