政治の漂流だなんて・・・大げさだと思う

久しぶりにテレビって奴を真剣に見たんですが・・・
見た番組は・・・
http://www.nhk.or.jp/special/seiji/

民主党最高顧問・岡田克也氏の言い訳がましいコメントや自民党政務調査会長石破茂氏の目つきの悪さばっかりが印象的だった。

NHKの設問も的外れな印象を受けた。

NHKとしては、日本にとって毎年首相が交代する事がマイナス要素で、それは政治家の資質の問題じゃないか?と主張したいんだろうけど・・・

私に言わせれば、日本で毎年首相の交代劇が起きるのは政治家の資質の問題じゃ無いと思う。

これだけ頻繁に首相交代劇が起きるのは、人材や資質の問題ではなく、システム上に重大な欠陥があると考えるべきだ。



政党政治の問題

日本の政治が政党政治を続ける限り、この問題点は改善される事は無いと思う。首相は国民に選ばれた国会議員が選ぶ事になっている。だから結果的に数多くの国会議員を抱えた政党のトップが首相に就任する事になります。

そして・・・
内閣の支持率が低下すると「今の首相じゃ次の選挙で勝てない。」という気分になってしまい、「次の選挙で我々が勝利する為に、政党の顔(首相)を変えよう!」って事になっちゃう。

結局、自分たちの就職活動(選挙)の為に、政党のトップ(首相)を交代させているのだ。

そして首相が替わると内閣の支持率は一旦急上昇する。

与党の国会議員たちは「支持率が上がった!よかったよかった!!」と喜ぶが・・・
暫くすると支持率は徐々に(時には急激に)低下する。支持率が低下すると、「早く政党の顔をすげ替えなきゃ!!」って事になって、同じ事を繰り返すのだ。その結果、毎年首相の交代劇が繰り返される事になる。

これはシステム上の重大な欠陥だといえる。



行き詰った民主主義

極論になるが、個人的には民主主義の限界だと思っている。民主主義って制度はぶっちゃけ多数決主義なのである。そして常に多数派が正しいとは限らない。毎年のように首相の交代劇が繰り返されるのは民主主義が行き詰った証拠だと思うのです。

といっても、今までに考えられた政治システムの中では民主主義が一番良くできていて、民主主義より優れたシステムは生み出されていない。よって、民主主義より優れたシステムが生み出されるまで民主主義に頼らざるを得ない。民主主義より優れたシステムが生まれるまで、毎年首相が替わる傾向は繰り返されるんだよなあ。

法的に一旦就任した首相は任期満了まで辞められないようにすれば改善されそうだけど・・・そんな事は国民が許さないだろう。



サイレントマジョリティ

また、メディアの世論調査が本当の世論とは限らない。

世論調査ではサイレントマジョリティーが全く無視されている。

本日のNHKの番組内の質問に「将来の為には増税に賛成出来るか?」といった内容の質問があったのですが、視聴者の回答は賛成出来る54%・賛成できない46%でしたが・・・
「将来の為に!」と言われれば、「賛成出来る」は回答し易いが、「賛成出来ない」とは回答しにくい。回答しにくいはずの「賛成出来ない」派が46%もいるという事は、2倍から3倍の人たちが「賛成出来ない」と考えていると推測するべきなのに、世論調査には反映されないんですよね。

世論調査の数字なんかアテにならないんだけど、政治家が気にしているのも問題だな。



今のままでいいんじゃないか?

個人的には毎年首相が交代しても良いんじゃないかと思っています。

「東北の被災地復興の為に首相交代はマイナスだ!」って主張する人がいるけど、誰が首相になったって「被災地の復興は後回し」って事にはならないだろ?むしろ現在の政府の対応が遅いんだから首のすげ替えをしたほうが良い場合だってある。

「コロコロ首相が替わる国なんて、諸外国から信用されない。」っていう人がいるけど、実際には首相が変わろうが替わるまいが、外国の反応は変わりませんよ。日本の信用が低下するなら円だって大幅に下落するだろ?実際には相変わらず円高ですよ。

NHKは気に入らないかも知れないけど、もっと短いスパンで交代したって良いと思うんですよね。