フラッシュマーケティングと悪質な訪問販売の類似点
今年の初めにグルーポンのお節料理が最悪だったというニュースについてエントリして
→http://d.hatena.ne.jp/kunitaka/20110101/1293811629
その後、グルーポン型のビジネススタイルについてエントリしました。
→グルーポンが破綻するとしたら・・・
グルーポンの手法はフラッシュマーケティングと呼ばれる手法で、アメリカから始まった・・・というより、米国では古くから行われていた手法だそうです。
簡単に説明すると、期間限定(24時間から72時間という短期間)で格安の商品やサービスを提供する手法です。
この手法の強みは、ユーザーが早く購入しないと時間切れになってしまうという印象を持つ事で、ある種の強迫観念にかられたユーザーが、深く考えずに購入手続きをしてしまうトコロです。
良くある例
日本でも数年前から頻繁に行われ始めたんですが、よく目にするのは迷惑メールにリンクが貼ってあるWEBサイトです。
毎日のようにスパムメールが送られてくる人も多いと思いますが、そのメールには「お金儲けの方法を教えます」みたいなタイトルで、メールの中身は不労所得の方法はコチラというような内容で、WEBサイトのリンクが貼ってあります。
試しにリンクをクリックすると・・・高額な情報商材(電子書籍と思われる)の販売ページで、先行者利益を優先する為(意味不明)に値上げまであと・・・○○時間というカウントダウンが行われています。
延々とお金儲けの成功事例(ホントかどうか怪しい)が書いてあり、その中に数箇所カウントダウンタイマーが表示されています。
先行者利益なんてモンは、真っ先に始めた奴が有利になるって話なので、途中から値上げしたり、販売停止にしたりするようなモンじゃないだろ?
先行者利益を確保するって・・・まったく意味が判らん。
しかし「早く購入しないと値上げしちゃう!」という強迫観念を植えつける事で、しょうもない商品を売りつける事が可能なのです。
なんか詐欺みたいという印象を持った人も多いと思いますが、まさに詐欺みたいなものなのです。
フラッシュマーケティングとは・・・
フラッシュマーケティングが詐欺だと断定する事は出来ませんが、私は詐欺のようなものであると考えています。
詐欺師や悪質な訪問販売の常套手段は、「今なら半額で提供できます」とか「ここで契約して頂ければ、半額まで勉強させて頂きます。」といった台詞で、相手に考える時間を与えずに契約させるという手法です。
フラッシュマーケティングの手法は、詐欺師や悪質な訪問販売業者の手法と同じなんです。
フラッシュマーケティングが詐欺だと断定する事は出来ませんが、詐欺と同じ手法を使い、相手に「早く購入しなきゃいけない」という強迫観念を植えつける事で成り立っています。
ちなみに、訪問販売業者が「今契約していただくと・・・」なんて話を始めたら、99%詐欺的な業者だと考えて良いでしょう。
そういう時は、こう言いましょう!
「本当に必要なら、定価で購入しても構わないから、3日後にもう一度来てくれ。」
すると業者は「しかし半額でご提供出来るものを、定価で売るのは忍びないんですよね。」というようなニュアンスの事を言うと思います。その時も「本当に必要なら少々高くても買うから3日後に来てくれ」と言いましょう。
私の経験では、3日後に再度来た業者はゼロでした。
やっぱり悪質な訪問販売だったんだなって実感出来ます。
フラッシュマーケティングの今後
フラッシュマーケティングが違法かどうかと言われれば違法とはいえませんが、強迫観念を植え付けて、相手に考える時間を与えない手法を肯定する事は出来ません。
違法じゃないからOKという考えの人もいると思いますが、私は倫理上受け入れられない手法だと思っています。
少なくとも、日本人の倫理観には合わないと思っています。
日本人が煽りや強迫観念に打ち勝つ事で、フラッシュマーケティングは衰退していくと考えています。
その前に、フラッシュマーケティングで利益を生み出した人たちがフラッシュマーケティングから撤退する可能性もあります。
短期間で利益を出して、短期間で撤退する事を前提として始められた手法なんですよね。
グルーポンに限らず、フラッシュマーケティングという手法は、ユーザーが冷静に対応するようになれば消滅せざるを得ない手法なんです。
ただ、人間は欲深く損をする事を嫌いますから・・・・なかなか冷静になれないんですよね^^;
物の良し悪しを冷静に考えて、出来れば2〜3日熟考してから判断するように心掛けたいものです。