阿久根市長選

私の関心事のなかでも、16日に行われた阿久根市長選は、今年最初に訪れた興味深いイベントだった。

ご存知の通り、リコールに伴う出直し選挙だったわけだが、リコールは成立したもののギリギリの僅差だった為、竹原市長が再選するんじゃないか?と思っていたんですよね。

リコールが僅差だったのだから、対立候補が二人以上出馬したら、反市長派の票が割れちゃうので、竹原氏の再選が濃厚になる。

反市長派が勝利する為にクリアするべき条件は二点。

  • 対立候補を一人に絞りきる事
  • 反市長派の票を漏れなく集める事

この二点を完璧にクリアしなければ、竹原氏の圧勝で再選という可能性が高かった。


よって、最短では市長選告示日に勝負が決する可能性すらあったのだ。

ちなみに竹原元市長がリコールで失職したのは二度目で、1回目のリコール出直し選挙では竹原氏が再選を果たしている。

二度目なんだから、反市長派も票を分散させるような真似はしないだろうと思っていたが、選挙になると思わぬところから候補者が湧いてくるから油断は出来ない。

しかし今回は、反市長派も万全を期していただろうし、一騎打ちの選挙に持ち込むことが出来た。

この時点で、やっと同じ土俵に上がった事になる。

後は、出来るだけ反市長派の票をまとめきるか?という事が勝負の分かれ目になる。

結果は僅差の決着だった。(8,509対7,645)


ネットやメディアでは、竹原氏の強引な手法や奇抜な政策に批判が集まっていたが、外部の人間の評価と、阿久根市民の評価は全く違ったという事だと思う。

むしろ強引に公務員のボーナスカット等を行って、公務員からは総スカンを食らっていたが、一般の阿久根市民からは高く評価されていたという事だろう。

ネットで取り上げられた政策を見る限り、市民から評価されるような政策は無かったが、ネットに取り上げられなかっただけで、実際には高評価を得るような政策も実施していたんでしょう。

もしかしたら、市民の平均収入の数倍のサラリーを得ている公務員に対する市民の怒りが、竹原支持に結びついていたのかも知れない。


今回の選挙も僅差であった事から、阿久根市を二分する選挙だった事は間違いないし、当然シコリも残っているだろう。

過疎化を続ける阿久根市が、日本有数の政争の市になったことは間違いない。

今後の竹原氏の動向も気になるが、今後の阿久根市の政争が日本をお騒がせする事は間違いないだろう。


阿久根市長は、あくまでも阿久根市有権者が決める事なので、我々が批評する必要はないんだが、興味深い話題だと思う。