狭い視野と見識では自衛隊を語るべきではない

ダメだこりゃ〜!!と思わず叫びたくなるから、国会中継なんぞ見たくないのであるが、NHKの朝の連ドラを見る習慣があるため、ついついテレビをつっけっぱなしにして国会中継に突入してしまう。



そして、問題になった仙石官房長官の「自衛隊暴力装置」発言もリアルタイムで聞いてしまった。

暴力という表現が正しいかどうかは判らんが、自衛隊は軍事力によって我が国を守っている事は事実であり、それを暴力と表現するべきか、もっと他の言い方をするべきなのかは良く判らん。

ただし、自衛隊にしろ軍隊にしろドンパチの訓練ばかりしている訳ではない。


左向きの連中が、戦争反対=自衛隊や軍隊の存在否定だと思っているのは少々間違いである。

戦争が勃発すれば、当然軍事力として機能すべき組織ですが、現実問題として自衛隊や軍隊の活躍の場はほぼ天変地異などの自然災害の救助・復旧現場の場合が多いと思われる。



仙石氏をはじめ、左翼のDNAを持つ人たちにとっては、自衛隊=軍事力なのだろうが、我々一般の国民にとっては、震災などの災害時に救出活動および復旧作業等を行ってくれる有難い組織である。

例えば、阪神・淡路大震災の時など、当時の総理大臣がモウロクジジイ(村山富市)で事の重大さを理解出来ず、自衛隊の出動を躊躇った為、多くの人命が失われた。

私は阪神淡路大震災の被害は、天変地異による自然災害だと思っていますが、その中の何割かは人災だと思っている。

速やかに自衛隊に出動要請されていれば、何割かの人は助かったはずだし、一人でも多くの人命を救出する為には自衛隊の出動を要請するべきだ。

たとえ一人も救出できなかったとしても、その努力だけは怠ってはいけないと思っています。

当時、自衛隊派遣に反対した人たちを糾弾しても、失われた被災者の生命・財産が取り戻せる訳はないので、今更口悪しく罵るような真似はしないが、個人的に「コイツはあの時、多くの国民を見殺しにした奴だ」と思っている。


仙石官房長官の「暴力装置」という発言は、自衛隊が被災地での救助活動やインフラの整備など役目を担っているという事実を無視し、ただ単に軍事力としか見ていない証拠である。

撤回して謝罪したから許されるとは思わない。

彼の発言は、彼の本音であったからこそ許せないのである。


自衛隊や軍隊という組織は、ただ単にドンパチに備えているわけではない。地震などの大規模な自然災害にも備えていて、イザ地震などの災害が発生したときには、素早く現場に急行し、救助活動をしたり、通れなくなった道路を復旧したり、様々な活動を行うのである。

軍隊を持たない国で大地震が発生した場合、救助活動や復旧活動が出来ず、他国の軍隊の到着を待つ為に被害が拡大している。

軍隊(日本では自衛隊)を有する国と、軍隊を持たない国で、同じ規模の自然災害が発生したと仮定すれば、軍隊を持たない国の被害の方が格段に大きいのである。

自衛隊=軍事力という狭い視野しか持たない人たちは、一度じっくり自衛隊の活動について調べてみると良いと思う。


現在の世界状況を考えると、大規模な軍事紛争が起こる可能性は低く、自衛隊や軍隊が活躍する場所は、自然災害等の救助、復旧活動のほうが可能性が高い。

中国や北朝鮮などの軍事力が肥大化している隣国もあるが、それでも自然災害の可能性の方がはるかに高いと思う。

我々は「自衛隊はそういう役割りも担っている」という事を知るべきだ。