なんに喜びを感じるかは、人それぞれ違うんだから
私はジェンダーについて、あまり深く考えた事がなかった。
自分自身は男性なので男性の気持ちはある程度理解出来るんだが、女性になった事はないので女性の気持については見当もつかない。
いい年こいて女心が判らんのだから、何時までたっても独身なんだろう。
大いに反省するべきである。
ところで、10月1日の中山義活政務官の発言が批判を集めているようです。
なんでも「日本の女性は家庭で働くことを喜びとしている」と発言したようで、女性陣から顰蹙を買ったようだ。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20101003k0000m010097000c.html
発言の意図がどんなものだったのか、前後の話が判らないので私は判断しかねるんですが、単純に発言だけを考えれば口は災いの元だなって思います。
現在の多様化した社会で、封建時代のような価値観が肯定される訳がないもんな。
家庭で働く事が喜びだと感じる男性もいるし、社会に出て働くのが幸せな女性だっている。
専業主夫だって多いご時勢だしね。
それに専業主夫にしろ、専業主婦にしろ、選択の余地があるのは経済的にある程度恵まれた環境の人たちだけで、一般の家庭では共働きしなきゃ食っていけないのが現状です。
そんな厳しいご時勢に「日本の女性は家庭で働くことを喜びとしている」と発言すれば批判が集まるのも当然だと思う。
特に昨今は前後の話は無視して、発言の一つだけがクローズアップされる風潮なんだから、公の人たちは慎重に発言するべきだ。
それも国内の経済を司る経済産業省の人間が今回のような発言をすれば、家庭で働くことが喜びと感じていても、経済上の理由で働かざるを得ない女性からも
「そんな事は各家庭の経済状態を向上させてから言ってくれ!」
と言いたくなるよね。
「女性も社会に出て働くべきだ」と主張し、他の女性にも社会で働く事を強要する人にも閉口するが、日本の女性がみんな家庭で働く事に喜びを感じていると思い込んでいる人にも呆れる。
家庭の仕事を優先するか、外で働くことを優先するかは、人それぞれが考えて選択するべきだ。
それが自由ってモンじゃないかと思う。
一部の声高な人達の勝手な思い込みで、選択肢を削られたんでは堪らない。
そもそも我が国のルールで「職業選択の自由」は保障されているのだ。
私自身は、社会に出て働く女性が増えることは良い事だと思うが、家庭の仕事に喜びを感じている女性に対して「外で働くべきだ」なんて思っていない。家庭の仕事に喜びを感じていて、経済的に可能ならば専業主婦をするべきだし、逆に奥様が高収入で旦那さんが家庭の仕事に喜びを感じているなら専業主夫だって良いと思う。
現在のように不景気では、専業主夫や専業主婦という選択肢は、一部の富裕層だけに限定されるんだけどね。
公人の方々は口は災いの元って事を忘れちゃダメだよね。