残念な人.comを覗いてみた感想
最近、残念な人.comというサイトが話題になっていました。
「残念な人の思考法」という本が20万部を突破したので記念に残念な人.comというWEBサイトを開設したらしい。
話題になった本なので一度読んでみたいと思っていますが、まずWEBサイト「残念な人.com」を開いてみる事にしました。
http://www.zannennahito.com/
そこで、「おやっ?」と思ったのですが、このサイトは大変重要なことが欠落しているんじゃないか?と気付きました。
実際に「残念な人の思考法」を読んだ訳じゃ無いので、本の中身は全く判らないのですが、WEBサイト「残念な人.com」だけを見ると一番重要な事が欠落しています。
WEBサイト「残念な人.com」には
仕事の成果=プライオリティ×能力×やる気と書かれています。もちろんこの方程式は正しいのですが、私の経験上仕事の成果を求める場合に最優先するべきことは、目的を明確にし目標を決めるという事なんですよね。
目的がなんなのか明確にしていないと、仕事を進める上で優先順位が定まらず、結局遠回りや足踏みを繰り返す事になりますし、達成するべき目標が決まっていないと、何処までクオリティーを求まるべきか判らず、過剰品質の要因になります。
必要以上のコストをかけて、誰も求めていないようなハイスペック商品を生み出しては、それこそ残念な人の思考といえるのではないでしょうか。
それとも・・・一番重要な事は無料で閲覧できるWEBサイトには掲載せずに、一番重要な事が知りたかったら「お金を払って本を買ってください」という事なのだろうか。
同じような手法はWEBサイトを利用したサービスの王道なのかも知れませんが、なんとなく納得できないんですよね。
仕事に限らず、成果を求めるならば「何を持って成果とするのか」って事が重要で、目標が設定されていなければ成果が上がったのか、それとも残念な結果に終わったのか判断出来ないと思います。
ただし、上司からの指示で働くだけの従業員だったら自分で目的や目標を設定する必要がない(既に会社や上司が決めている)ので、仕事の成果=プライオリティ×能力×やる気でも問題はないともいえますね。
自営業者や会社役員が読んでも役に立つかどうか判らない本ですが、上司や先輩の指示で働いている人たちには役に立つのかな?と思います。
私自身は、一応自営業者(経営者)なので、真っ先に取り掛かるのは「目的を明確にして目標を設定する」という作業です。
まず、目的と目標がハッキリしない事には仕事は先に進みません。
能力も高く、やる気、行動力がずば抜けているのに、なぜか良い結果に結びつかない残念な経営者って、ほとんどが「目的が曖昧、目標設定が曖昧」な人たちなんですよね。私も含めて・・・
とはいえ、本を出版する時には購買層(ターゲット)を絞って出版するのは当然だし、日本人の多くはサラリーマンなんだから出版に関する戦略的には正しいと思う。
米国の優秀な人材は起業を目標にしているけど、日本の優秀な人材はエリートサラリーマンを目標にしている。
「どちらが正しい」とか「どちらが良いか」という問題ではなく、単に国民性の問題なんだと思う。
「雇用機会を生み出す側」と「雇用機会を消費する側」という判断基準なら、いまの日本に必要なのがドッチなのかは明確なんだけどね。
人の生活習慣とか長年培ってきた思考なんて、なかなか変えられないもんだしね。(これを言っちゃ〜拙いんだけど・・・)
ただ、日本人の多くがサラリーマンで、目的・目標を明確にする必要が無い人が多いことを考えたら、仕事の成果=プライオリティ×能力×やる気という考え方は重要なのかも知れません。
- 作者: 山崎将志
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2010/04/09
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