避難勧告 水害の脅威

先日の大雨の影響で佐賀県唐津市相知町では、7月14日から一部の地域で避難勧告が出されていました。

なんでも上流部にあるため池が決壊する恐れがあるために避難勧告が出された模様。

16日に解除されたものの、避難生活はプライバシーなんてないし、お年寄りや小さなお子さんには辛い3日間だったんだろうなと思います。

ちなみに我々消防団も招集が掛かったため出動しました。

私は7月3日に父が亡くなったので「喪中」という事で出動を見逃してもらおうかと思ったのですが、平日の昼間という事もあり「サラリーマンなどは出動できないし、自営業者と役場職員だけでは避難勧告、崖崩れ箇所の保全、危険箇所の巡回など、消防団の任務は困難だろうな」と思い出動しました。

消防詰所では「お前出てきても良かったのか?」と言われたけど、「緊急事態だし、平日なのでサラリーマンは出動出来ないだろ?」といって活動を続けました。


火事でもないのに消防団?と思う人もいるかも知れませんが、消防団水害には水防団として活動します。

道路の冠水状況を把握して、立ち往生したり乗り捨てされた車を移動させたり、土砂崩れの現場でこれ以上崩れないように崩れたところにブルーシートをかけて、これ以上壊れないように保全したり、土嚢を使って民家に水が流れ込まないようにしたり、かなり人手を必要とする作業が多いです。

町内でも数箇所の崖崩れが報告されていて、私たちも2箇所ほど崖崩れ箇所を保全しました。

他の団員は避難勧告が出ている地区の各家庭を周って避難勧告したり、違う場所の土砂崩れ現場を保全したり、慌しい活動だった。

水害の場合、火災と違って被害が広範囲に及ぶため、少人数で対応するのは困難ですが、不幸中の幸いというか、今回の水害は道路冠水箇所が少なかった事もあり、比較的スムーズに活動できたように思います。

その後、「詰所で待機」という事になって、消防詰所で待機していたのですが、午後2時過ぎに巡回して危険箇所のチェックを済ませて、自宅待機という事になった。

今回の被害は比較的少なかったので、拘束時間も随分短かったように思います。

15日にも出動要請があると思っていましたが、予報に反して雨は小降りになり、被害が拡大する事も無く、無事に過ぎました。

16日になって、避難勧告が解除になり、危険地域の人たちも無事に帰宅されたことと思います。

私の住む町では避難勧告を受けて避難所に避難した人たちがいましたが、大きな被害が出ることなく無事に大雨をやり過ごす事が出来て本当に良かったと思います。

しかし全国的には死者や不明者が出た地域もありますし、床下・床上浸水による被害も報告されています。

被災者の方に心よりお見舞いを申し上げますとともに、亡くなった方のご冥福をお祈りします。


今後も夏場には台風やゲリラ豪雨の被害がでる事が予想されますから、最悪の事態を考えて防災準備をして欲しいと思います。

特に被害が大きい場合、避難所では食糧の確保も困難になる場合があります。

大雨・洪水警報が出たときは、とりあえずご飯を炊いておにぎりを作っておいたり、お菓子でも何でもいいから、食糧をリュックサック等に詰めておいたりすると、イザ避難する時に慌てずに行動できると思います。