菅新総理が誕生したので

菅直人氏が民主党代表&総理大臣になりましたね。

先日私が予想した通りになって「やっぱりな〜」って感じです。

競馬で言えば、単勝1.1倍くらいの大本命を的中したって感覚で、全く嬉しくない結果でありました。

しかし、対抗馬だった樽床氏の大健闘には驚いたね。

まだまだ民主党内では、小沢大明神の影響力が色濃く残っているんだなあと実感しました。


民主党なんか、はぐれ自民党社会党の落ち武者の集合体だ」と思っているので、何も期待するものは無いんだけど、せっかく新政府が発足したんだから、菅直人新総理に対する個人的な印象を書いてみたいと思います。



イラチな男

菅直人という人は、イラ菅のニックネームが示すとおり、かなりのイラチである。

個人的には常にイライラしていて、交渉の最中でも大声を出したり机を叩いたりする子どもっぽい性格だと思う。

子どもっぽい性格だけど、これは菅直人氏の欠点であるとともに長所でもありうると思います。

この性格が他国との交渉で発揮できれば、長年続いた日本の土下座外交にピリオドを打てるかもしれないので、ここは期待したいと思いますが・・・。

交渉を根本からぶち壊しかねない諸刃の剣である事も事実。野党幹部と内閣総理大臣の立場の違いをちゃんと認識してもらわねば困るところですね。

ただし、長年続いた日本の土下座外交体質は、イラ菅という劇薬を処方しないと治癒出来ないほど病巣が深いともいえるので期待する気持ちが強い。



ブーメラン体質

菅直人氏も民主党議員なので、民主党のブーメラン体質はしっかりと根付いている。

昔、小泉内閣の閣僚らの年金未納問題を鬼のように追及し、当時のヒット曲だんご3兄弟をパロって、未納三兄弟という言葉を生み出したが、その後自分自身の未納疑惑が発覚。なんと頭を丸めて四国に懺悔のお遍路に出た事がある。

本人は「自分自身を見つめなおす為」と言っていたが、あれは絶対に懺悔の旅だったと思う。

ちなみに頭を丸めた菅直人氏はマルコメ味噌のCMに登場する丸坊主の少年っぽくて可愛らしかった事を覚えている。

当時私は「いつものイライラ顔より、マルコメ頭の方が好感度が上がるのになあ〜」と思っていた。


ちなみに未納疑惑は行政側のミスであったのだが、事後納付が出来なかった為に未納のままになっている。該当する時期の厚労相菅直人氏自身だった事もあり、全ての責任は菅直人氏に起因する問題であった。

結果的に民主党代表を辞任するキッカケになった事件である。



悪いと思えば素直に謝る人物

イラ菅というニックネームから、怖い人物とか頑固な人物という印象を受けるが、菅直人氏は自分自身に非があると認めると素直に謝罪する人物である。

前出の年金未納問題の時も謝罪していたし、もっとも有名なのは薬害エイズ問題で、行政の非を認め、厚労相として被害者に土下座して謝罪した。

当時は自社さ連立政権・橋本内閣の閣僚だったのだが、なかなか土下座して謝罪なんて出来るものではない。

この土下座謝罪をパフォーマンスだと酷評する人もいるが、パフォーマンスだったとしても大衆の面前で土下座なんてそうそう出来るもんじゃないし、個人的には高く評価しています。

しかし菅直人厚労相にもいくつかの汚点があり、特に基礎年金番号制度の導入は大きな失政だといえる。

基礎年金番号制度の導入自体は功績の一つなのに、このときの対応の拙さや管理能力不足が原因で消えた年金問題に繋がったと思う。

本人は否定しているが、自民党は菅氏の責任だと主張している。

私に言わせれば、菅氏の責任は重いが当時連立していた社会党自民党の責任も重い。

菅直人氏がいかに否定しようが菅氏の責任は重く、同時にいくら菅直人氏だけに責任を押し付けようが自民党の責任も重いと思う。

菅VS自民党という対立構造で語られる事が多いのですが、この問題についてはどちらも罪が重く、責任の押し付け合いをしているだけである。

この事についても素直に謝罪して欲しいかったのだが、自民党の言い分が余りにも理不尽であった為、菅直人氏としても素直に謝罪する訳には行かなくなったんだろうと推測している。



自殺者まで出た大問題

O157とカイワレ問題の時の不用意な発言で風評被害が広がり、カイワレ業者の倒産、破産が相次ぎ自殺者まで出る問題に発展した。

当時風評被害を食い止めるためにカイワレのサラダを食べて安全をアピールするなどしたが、その一方で、「O157以外の通常自然界に存在するはずの細菌も一切検出されなかったのだから、事件後消毒されたことは明白で証拠隠滅が図られた」などと主張した。



評価

私個人の評価なので、世論とは大きく隔たりがあると思うけど、一応個人的な評価も書いておく。

菅直人氏は、基本的には正義感の強い激情型の政治家だと思う。

自分の非を認めれば素直に謝罪するが、非常に頑固な一面もあわせ持つ人物。

自分が知らない部分については自ら進んで話に加わる事はない。(副総理時代には殆ど動きが確認できなかった)


総合的に考えると首相に向いているかどうかと問われれば「首相向きの性格ではない」と思います。リーダーシップを発揮するより、自分が動いて力を発揮するタイプなので、大臣には向かないでしょう。大人しく神輿に乗って担がれているタイプじゃないですからね。


しかし過去の首相と比較すれば、かなり庶民感覚に近いタイプなので、それなりに高い支持を得られるタイプかも知れませんね。

短気と発言に気をつけて頑張って欲しいと思います。