鳩山由紀夫氏が首相を辞任したから・・・
鳩山由紀夫氏が総理大臣を辞任しましたね。
5月末の予定が2日ほど延びて、6月になってからの辞任劇になっちゃいましたが、これは既定路線だったと思います。
鳩山氏は普天間問題や政治と金が主な要因というコメントをしていましたし、国民の多くもそのように考えているんだろうと思います。
しかし、私は普天間・不正献金等の問題よりも、鳩山由紀夫氏自身の資質の問題であったと考えています。
普天間問題の一部として語られる事が多かったのですが、彼は抑止力について無知であった。
しかもその事を公に公言してしまった。
国の重大事である国防について無知なリーダーなど、冷静に考えれば考えるほど恐ろしい話です。
有事の際にどうして国民を守ることが出来るのか。
鳩山氏は「命を守りたい」と何度も訴えていたにも関わらず、国民の命を守る術を何一つ持ち合わせていなかったのです。
国家や国民を守るという事は、国のリーダーには必要不可欠な要素であり、その必要不可欠な要素を持っていないという事は、そのまま首相としての資質にかけるという事である。
今後の問題
メディアはポスト鳩山の話題で持ちきりでありますが、たしかに後任問題は早急に対応しなきゃいけない問題であり、ここに話題が集中するのは当然といえます。
しかし・・・鳩山内閣が行った数々に中途半端な悪政の尻拭いを進んで引き受ける人がいるのだろうか。
まずは民主党代表を決めないといけないのだが、民主党の議員は鳩山内閣の政治は正しいと考えているだろうし、中途半端であるが故に今後も引き続き進めて行きたいと考えているだろう。
民主党議員である以上「鳩山内閣の尻拭いなどまっぴらゴメンだ」などとは口が裂けても言えないはずだ。
恐らく、菅直人氏あたりに話が行くと思う。
菅直人氏は薬害問題で土下座して謝罪した人物だし、ここで後任の話が来ても逃げたりはしないだろう。
岡田・前原両氏は「このタイミングで代表は嫌だなあ」と考えているだろうし、菅直人氏で納得すると思う。
後任の問題は、混乱を招くような問題にはならないだろう。
しかし、問題は山積しているし、大変な仕事になると思う。
後任人事の問題より、むしろその後の事が大変だろう。
野党の対応
自民党をはじめ各野党は、首相に辞任を迫っていた。
私は「オイオイ!そんな事を言って、本当に辞任しちゃったら、責任を持って鳩山内閣の尻拭いをする覚悟があるのか?」と思っていた。
鳩山内閣の尻拭いをする覚悟が無いくせに、「辞めろ辞めろ」の大合唱など無責任極まりない話である。
覚悟も無いのに辞任を迫っていたのであれば、野党時代の鳩山由紀夫氏と同じである。谷垣氏はじめ自民党幹部の連中に覚悟があったのだろうか。
「やっぱり自民党はカスだった」といわれないように、自民党にはシッカリしていただきたいものである。
私個人としては、自民党も民主党もポピュリズム政党であり、どちらがイニシアチブをとっても日本は衆愚の真っ只中に突っ込んでいくと思うのです。
自民党をはじめ野党の皆さんも真価を問われているという事を忘れないで頂きたいのです。
谷垣氏じゃ無理だと思うけどね。
政界再編
ポピュリズムの行き着く先など歴史が証明しているし、ろくなことはない。
やはり抜本的な政界再編が必要だと思うのだが、現在の政治家には無理かも知れない。
マイノリティーの代弁者であるべき政党(共産党や社民党)は、マイノリティーの代弁者としてのスタンスは変えないだろうし、マイノリティーの代弁者としての社会的使命を忘れてしまえば、共産党も社民党も存在価値を失うので、彼らがイニシアチブをとる事は考えられない。
それでは、自民党から派生したはぐれ自民党がイニシアチブをとればいいのかといえば、それはダメなのである。
そもそも民主党がはぐれ自民党と社会党の残党の集合体であったのだから、はぐれ自民党が集合してイニシアチブをとれば、民主党政権の二の舞になる事は間違いないのである。
今後は数多くの少数政党による混沌とした政界になるだろう。
国民にとっては、非常に判断が難しい社会になると思われる。
「鳩山氏が辞任してよかった」って安心している人も多いようだが、私には更なる混沌への第一歩という印象である。
鳩山辞任によって、これ以上メチャクチャな法案を通されなくて済むんだろうけど、どんな奴がイニシアチブをとるか判らないので、安心出来る要素は全く無い。
むしろ鳩山辞任は既定路線だったので、今後の政界の動きの方が重要だと思う。