二世・三世議員には判るまい

高橋尚子さんにも民主党からオファーがあったようですが、Qちゃんはあっさり断っちゃったようです。

個人的には、Qちゃんの判断は正しい。

関係者の話では

「今回も話はありました。ただ、政治の勉強をした人が国民の代表になるべきですし、以前からお断りしていますから」
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp3-20100512-628657.html

という理由らしい。

ごもっともな意見で反論の余地が見つからない。

しかし、柔ちゃんとか中畑清氏、堀内恒夫氏が参院選に出馬表明している中で、勇気のあるコメントである。

私は同じマラソンランナーの松野明美さんが議員になったときに、高い評価をした。

その理由は、松野さんが「嫌われる議員になる」とコメントしたことで、政治なんて綺麗事じゃ済まない事が多いし、憎まれ役に徹して住民の暮らしを守らなきゃならない事もある。

政治畑で育った二世議員たちが、耳障りのいい話ばかりをして、結局最後は公約を反故にしてしまうような政治家の中で「嫌われる議員になる」と言った勇気と覚悟を高く評価したのだ。


ところが、その後・・・


谷亮子さん、中畑清さん、堀内恒夫さんが参院選出馬を表明。

参院選に出馬するのは自由である。

参院選の被選挙権は、「日本国民で年齢満30年以上の者(公職選挙法10条1項2号)」ですから、日本国民で30歳以上なら誰だって参院選に出馬できるのである。


問題は候補者の資質ではなく、知名度で投票する有権者が悪いんですよね。

有権者の立場から考えると「候補者のクオリティーが低すぎて、選択肢が無い。」という不満があるのも事実だが、そのときは「もっとマシな候補者をだせ!」と投票用紙に書いてもいいのである。



余談ですが

実際に私は若い頃、「もっとマシな候補者をだせ!これじゃ選べない。」書いて投票した事があるし、他の選挙区から出馬した候補の名前を書いた事もあります。

当然無効票になったんでしょうけど、それでも信用出来ない候補者の名前を書くよりマシだと思っています。

しかも出口調査で、正直に「○○(他の選挙区の候補名)に投票した。」と胸を張って答えましたよ。記者は???って顔をしていましたが・・・。



候補者に対する批判

スポーツ選手の参院選出馬を批判する人も多いが、被選挙権があるのだから出馬しようがしまいが、それは本人の自由(権利)です。

谷氏・中畑氏・堀内氏に対する批判は筋違いである。

彼らは彼らの権利を行使しているに過ぎない。

大切なのは、有権者が候補者の資質を見極めて、自分達の代弁者として相応しい候補者に投票することである。



Qちゃん

では、推薦してくれる人がいるのに、ハッキリ断ってしまった高橋尚子さんはどうだろう?

被選挙権は権利であって義務ではない。

求められても断るのは彼女の判断に委ねられる。要するに「Qちゃんの勝手でしょ」って事なのである。


ただ、断るだけなら普通なんですが、今回ニュースになった背景には「政治をシッカリ学んで、世の中の役に立つ候補者を擁立して欲しい」というQちゃんのメッセージが込められていると思うのです。

本当に大切な事をメッセージとして発信しているんですよね。

私は、その姿勢を高く評価します。

そして、著名人が穏やかな口調で重要なメッセージを発するという事は、突き詰めていけば重要な政治活動の一つだと思います。

議員になって議員手当てを貰う訳にはいかないが、世のために自分の出来る範囲で行動するという事は、政治を家業にしている二世・三世議員や、政治を利用して金儲けを企てている政治屋には考えの及ばぬ高尚な精神だと思う。

こういうのを「友愛の精神」というんだと思うんですよね。