ハウステンボスの再生について考えてみた

ハウステンボス

長崎県佐世保市にあるリゾート施設だが、ディズニーランドのようなアトラクションを多数擁する施設じゃないんですよね。

基本的には長期滞在型のリゾートで、1週間とか2週間のロングステイで楽しむ施設なんですよね。

欧米人のリゾートという印象で、実際にロングステイしている観光客は外国人ばっかりって印象が強い。

それに、米軍関係者なんだろうか。腕にタトゥーをしている親父が家族を連れてうろついている姿をよく見かける。



日本人には不向き

日本人には、1週間以上の長期滞在型リゾートなんて不向きだと思います。

日本人の旅行と、欧米の人たちが考えるリゾートは似ているようで、全く違うものって気がしますね。

例えば、バリ島などのリゾートに出かける場合は日本人もロングステイしますが、国内旅行だと1泊2日とか2泊3日くらいのものです。

明らかに日本人の国内旅行とはコンセプトが違う施設なんですよね。

しかし、商業主義の旅行代理店などがショートステイのプランなどを売りつけるから、コンセプトと違う客が集まっちゃっているんですよね。

ただし、ハウステンボス周辺は早岐瀬戸と呼ばれるちょっと変わった土地なんです。



早岐瀬戸と観潮橋

ハウステンボスに言った事がある人なら知っていると思いますが、JRの駅とハウステンボスの間には巨大な川のような海があります。

殆どの人が川だと思っているが、あれって海なんですよね。

西側が大村湾に接している事は判り易いですが、東に進むと徐々に東北方向に曲がっていて、佐世保湾に続いています。

その途中には「観潮橋」という小さな橋があるんですが、その下は、約3メートルほどの幅の海峡になっています。私が知る限り一番狭い海峡です。

早岐という地名も、川でもないのに急な流れの為「早来の瀬戸」と呼ばれるようになって、現在の早岐になったと伝えられています。

しかも、佐世保湾大村湾の水位の差で急な流れが逆転するという面白い現象も見ることが出来るんですよね。

個人的には、面白いので何度みても飽きないんですけど、あまり観光に来ている人をみた事がないです。

凄い勢いで流れているので、私も初めていったときには流れの速い川だと思っていました。


画像はフリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』からお借りしました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%B3%E6%BD%AE%E6%A9%8B

「こういう珍しい地形をもっとアピールしたらいいのに」と思うけど、マニアックすぎて日本人観光客は呼べないでしょうね。

早岐瀬戸自体は風光明媚な土地なので、ロングステイしてハウステンボス周辺をドライブしながら散策するのも楽しいと思うんですけどね。



アピール

ハウステンボスをアピールするなら、長期滞在型のリゾート施設だという事をキチンとアピールしないとダメですよね。

ディズニーランドやユニバーサルスタジオジャパンのようなアミューズメントパークと混同してはダメです。

リゾート施設だとキチンとアピールしていないので、遊園地感覚で遊びに来た人がガッカリするのは当然です。

ハウステンボス針尾島という島に在るんですが、フィッシングスポットも多いし、西海橋の下には西海橋遊園地が開かれ、渦潮と西海橋を見物出来る。

自然を味わいのんびり過ごすには良い所なんだけど、そういうアピールがなされていません。



カジノ

佐世保市周辺は「カジノ特区」を申請していますが、認可されれば外貨獲得の重要拠点になる事も可能です。

ところが、日本ではカジノと聞くだけで拒否反応を示す人がいて「カジノなんか作ったら、住民が身を滅ぼす」と訳の判らない反論をする人が多いです。

また賛成する人の中には「カジノが出来たら俺は遊びに行くよ」と、これまた訳の判らない意見を言う人がいます。

基本的にマカオやソウルやプサンなどアジアのカジノは邦人立ち入り禁止です。

遊びに行ったことがある人は知っていると思いますが、入り口でパスポートをチェックされます。

日本でカジノ特区が認可されても、恐らくマカオやソウルのカジノを参考にするでしょうから、住民がカジノで遊ぶ事は出来ないと思います。

カジノに関する思い込みや誤解を解いていく作業から始めないとならないため、認可や手続きには長い時間が必要になります。即効性は期待出来ません。

本気で日本にカジノを作ろうと考えている人は、10年後20年後を目処に計画しているんですよね。

ハウステンボス再建には間に合わないでしょう。


ただし、多くの外国人観光客が集まるでしょうから、カジノによる直接の集客は10年後20年後ですが、認可が下りさえすれば、すぐにインフラの整備が始まるでしょうから、地域の活性化には繋がると思います。


それまでにハウステンボスの赤字は大きく膨らむでしょうけどね。



まとめてみる

やはり特効薬と呼べる方法は見つからないですね。唯一出来る事といえば、今までの間違った集客ではなく、ロングステイのリゾート施設だという事をキチンと説明し、ゆっくりのんびり海と山の自然を味わいたいというお客さんを集客する事でしょう。

お客さんの回転率を重要視する旅行代理店などを仲介業者に選んでいては、悪い評判ばかりが先行してしまうし、第一肝心のお客さんに失望されてしまいます。

日本人にはロングステイのリゾートなんて魅力が無いと思うんです。ロングステイのリゾートだったら、バリ島などの海外に行くと思うんですよ。

だったら、日本人客や日本の旅行代理店を切って、海外でアピールするべきだと思うんですよね。

外国人観光客をどれだけ呼び込めるか。ハウステンボス存続の鍵は外国人観光客だと思います。