子ども好き

先日、近所のお宅から晩御飯を頂いたんですが、その時の鍋を返しにいったんです。

すると、そこのお宅の次男(まだよちよち歩き)が、私のほうによちよち歩いてきて「ダッコして!」って感じで手を広げるんです。

私は子どもが好きだし、子どもからも好かれるタイプなので、あまり気にせずにダッコしました。

余談ではあるが、子どもには好かれるが、大人の男には恐れられ、年頃の女性には全く相手にされない男です。



しかし、困った事に・・・ダッコしたら満足してくれると思ったのだが、今度は離れなくなってしまった。

お兄ちゃんが寄ってきても、私にしがみ付いているし、お父さんが「コッチにおいで」と手を広げても、完全に無視。

ひたすら私にしがみ付いているんです。

私も子どもが好きなので、ず〜っとダッコしていてもいいんだが、そのときは外出しなきゃならなくて時間が無かった。

困ったぞ・・・

私は子どもは好きだけど、甘すぎるのが難点で「ゴメンね。今から出かけなきゃいけないから、降りて」って言えないのだ。

厳しい事なんて絶対にいえない。

子どもの親から「少しは怒れ!」「躾って大事なんだぞ」って言われるが・・・別に嫌じゃないから厳しい事なんて言いたくないし、嫌われたくないモンね。

だから甘いといわれるんだけど・・・躾は親がやってくれればいい。近所のオジサンは甘やかして、楽しく接していればいいんじゃないかと思うわけです。



しかし、そのときだけは大事な用事なので、いつまでもダッコしている訳には行かなかったのだが、子どもには関係ない話で、私にダッコされていたいんだろう。「降りて」なんて口が裂けてもいえないよ。

しかし、よっぽど気に入ってくれたのか、とうとう家族に向ってバイバイをし始めた。

コレには家族も唖然、祖父ちゃん婆ちゃんまで呆れていた。


ますます、降りてくれって言い難い雰囲気になった。

すると父親が再チャレンジ、すこし強引に父親にダッコさせたのだが、父親にダッコされた途端顔色が変化して、泣き出しそうになる。

こうなると、もうダメ!予定を変更しても、その子をダッコしなきゃいけない気持ちになってくる。


しかし、どんなに気に入ったとしても、他所のオッサンから父親の元に行くんだから、泣き出す子どもはいないと思うんだけど・・・、ちょっと気になったから「●●お前、なんかしたんじゃないか?」と確認したが、本人には「心当たりは無い」らしい。

なにもしてないのに、他所のオッサンが良いなんて、普通は考えられないんだけど・・・


暫くダッコして、庭の方に行ってみた。

ダッコされているのが当然のような満足げな顔をしている。

まあ、いいんだけどね。
いいんだけど、出かけなきゃいけないんだよね。

結局数十分ダッコをしていたら満足したらしく、玩具の自動車に興味を示しだした。

すかさず、父親に子どもを渡し、興味が玩具に向いている隙に撤退した。

おかげで、予定の時刻には遅刻してしまったが、あらかじめ遅れるかもしれないと伝えてあったので、何事も無かったような対応であった。

子どもには弱いんだよなあ〜


今回は、近所の子どもだったが、以前は全く見ず知らずの子どもが泣きながら駆け寄ってきて、足元にしがみ付いてきたことがあった。

「どうした?」と言って抱き上げると泣き止んでくれたのだが、そのときは母親が近くにいたのでお母さんが唖然としていた。

そして、「ど・・・どうもすいません。」と言って気まずそうな表情をしたお母さんを見て、私や周囲のものも苦笑いするしかなかった事があった。

子どもって、直感的に安全な人間がわかるんだろうな。

少々悪さしても、私は絶対に叱ったり怒ったりしないモンな。

親は躾って大事な役目があるけど、私は無責任に猫かわいがりしても問題ない。

そういう事も、きっと直感的に理解しているんですよね。