事業仕分けとオバマ大統領のお辞儀

人の考え方なんて、ホントに人それぞれだと思うんですよ。

そりゃ〜誰だって自分が一番正しいって思っているだろうし、そうじゃないとメディアを通じて情報発信するなんて出来ない。

というか、新聞やテレビなんて「自分が一番正しい」と思って情報発信している訳じゃ無いんだけどね。

スポンサーの顔色を伺いながら、嘘も誠もごちゃ混ぜにして情報発信するのが、マスメディアの正しい姿なんですよね。

善悪という基準で判断せず、スポンサーに好かれるか?それとも嫌われるか?って事が判断基準な訳です。

憤慨する人もいるだろうが、これは事実だからしょうがないよね。



事業仕分け

私は、行政刷新会議が無駄遣いを無くすって意気込みで、大幅な事業の見直しをする事には賛成なんだ。

しかし「官僚=悪または敵」という固定観念に囚われて事業仕分けを行うべきじゃない。


仕分け人には、あくまでも客観的な判断が要求されると思うのだ。

官僚の皆さんが苦労して作った計画だから、真摯な態度で「必要か否か」を議論するべき。


仕分け人全員が思考停止しているとは思わないが、明らかに固定観念に囚われて、廃止する事を前提に仕分けしている人がいる事は事実だろう。

また「官僚が苦労して作ったんだから、その苦労も認めてやれよ。」っていうのも違うと思う。真摯に議論して、結論には反映させないって事が重要なんだ。


官僚の苦労なんて、所詮はサンクコストの一種だろう?

このまま実行しようが廃止になろうが、これまでの苦労は回収出来ない。

ただ、やり遂げたという満足感が残るか、それとも認められなかった悔しさが残るかの違いだけだ。



ただ、メディアの発信する情報は、明らかにどちらかに偏っている。

メディア各社のスポンサーの利害が噛み合っていないのだろう。


特に話題になっているのは、スーパーコンピューターの予算の話ですよね。

これは「なぜ一番にならなきゃいけないんですか?二番目じゃダメなんですか?」という仕分け人のド素人感覚が、面白おかしく話題になっているだけで、予算とは余り関係が無い。

開発予算などは、回収の見込みが無ければ、借金してまで投資するモンじゃない。



ついでにド素人仕分け人の質問についてだが、どれだけ資金を投入しても一番にはなれそうも無い。

アンドリュー・カーネギーは「一番乗りは牡蠣を得るが、二番目以降が得るのは貝殻だけだ。」と言っている。

コンピュータの開発では、明らかに後手を踏んでいる日本が、世界一のスーパーコンピューターを開発出来るとは思えない。

もちろん、本当にナンバー1になったら、そのアドバンテージは計り知れないんだけどね。



このスパコン議論の本質は、予算を投入するに足るだけの事業なのか否かって事であって、一番だろうが二番だろうが関係ないと思うんだ。



ついでに言うと、公的資金が入る事でお役人の意見が重みを持ち始めた時点で、その事業は衰退する。

事業なんて、セーフティーばかり追いかけてちゃ成功するモンも成功しないんだよね。結果的にはジワジワと衰退していく事になる。

多くの第三セクターがそうであったようにね。


だから私は、アニメの殿堂にも反対だったんだ。公金投入はサブカル産業のアドバンテージを食いつぶす。

ハングリーじゃなきゃ勝ち残れないんだよね。



私はメディアと違い、顔色を伺うべきスポンサーがいないので、好きな事を書かせてもらうんだけどね。


スパコンの開発がしたけりゃ、採算ベースに乗るような計画を提出し、民間の金で開発すればいい。

結論はそういう事だ。



オバマ大統領のお辞儀の話し

オバマ大統領が、天皇陛下にお辞儀をした事が米国のメディアには不満らしい。

「外交相手にペコペコするな」という論調のようだ。


国民性の違いもあるんだろうけど、メディアが青筋立てて批判するような事か?

誰か英語が得意な人は「実るほど頭を垂れる稲穂かな」って言葉を教えてやればいいんだ。

「自分の国のトップが、礼儀正しいなんて素晴らしい事やん。喜ぶべき事じゃないのか?それとも傲慢な無礼者がトップだったほうが良かったのかい?」って聞いてみたいよ。



私は、オバマ大統領のお辞儀を見て、礼儀正しいスマートな人物だと思ったけどね。

アメリカ流のマナーとはかけ離れていたかも知れないけど、他国に行って、その国のマナーに従うって事が出来るって事が重要なんじゃないのかね。そういう人を紳士って言うんじゃないのかな。



考え方は、国や人によって異なるだろう。

その事に異論は無いんですが、余りに的外れな批判には呆れるというか、どうしてもツッコミたくなるんですよね。