私と同じ考えの人がいた!と思ったら、田原総一郎さんだった

民主党の野党体質

私は、現与党である民主党の皆さんは、野党体質の抜けないなんちゃって与党だと思っているし、先日のエントリ「衆院本会議」でも取り上げた。


とにかく言葉の端々に野党体質がにじみ出ているのが良くわかる。

与党議員として、または日本の総理大臣として責任感があるならば、「そんな事をあなた方に言われたくない」という発言は出来ないものだ。

鳩山総理も人間なので、自民党の議員に「ビジョンが無い」と言われれば、「そんな事をあなた方に言われたくない」と言いたくなる気持ちは判る。

気持ちは良くわかるが、与党として言ってはならない台詞なのだ。


野党は与党の悪いところを指摘し、権力の暴走に歯止めを掛けるのが仕事だから、ビジョンの無い政策・方向性の定まらぬ政策・ブレまくる首相発言を追及するのは当然の事である。

しかし、与党と言う者は国家の責任政党なんだから、どんなに理不尽な質問でも真摯に受け止め善処しなければならない。

「そんな事をあなた方に言われたくない」と答弁するなどとんでもない話なんですよ。


すでに答弁しちゃったものを、今更どうしようもないのですが、民主党という政党が与党としての責任感を持ち合わせていない証拠であり、永年染み付いた野党体質から脱却できていない証拠なのだと思います。



自民党の体質

対して、自民党は第一党として日本をリードしてきたと言う自信が慢心に変わり、とうとう衆参両院で第一党の座を民主党に奪われてしまった。

そして野党に転落した訳ですが、野党としての責任は今のところ全く果たしていない。


与党を攻撃する材料は、政治資金問題、米軍基地問題日本郵政問題、首相や主要閣僚の軽率な発言など、いくらでもあるのに攻め切れていない。

挙句の果てには、民主党小沢幹事長に「再質問でもすればいいのに、根性無いな」と心配される始末である。


小沢幹事長の心配は、「自民党が崩壊してしまうと2大政党制が崩壊する」という切実な問題があるから心配しているのであって、自民党自体を心配している訳ではない。

民主党は政策で国民の支持を得た訳じゃ無い事を、小沢氏は良くわかっているし、鳩山総理はじめ民主党の幹部達も良くわかっている。



太陽と月

民主党躍進の原動力は、自民党政治への強烈なアンチテーゼであり、自民党という光源が無ければ民主党は輝けないのだ。

「太陽と月の関係に似ている」と言えば判り易いかも知れませんね。


よって、自民党の崩壊は、民主党にとって光源が無くなる事を意味する。

小沢幹事長は、その事を充分に承知しているから心配していたのだ。



小沢幹事長ほどの豪腕ならば、自民党を崩壊させる事は簡単だ。自民党議員を片っ端から引き抜いてしまえばいいのである。

ぬるま湯育ちの自民党議員など、政権をチラつかせれば多数の議員を引き抜くことが出来るだろう。

それが解っていて、自民党議員の引抜を行わないのは、自民党の崩壊を避けるためであり、民主党の光源を保全する意味合いが強いのだろう。



与党・民主党は野党体質だし、野党・自民党は安穏としているし、困ったもんだと思っていた。

こんな事を考えているのが、私ひとりではない事ぐらい承知していた。

そして「野党」意識が抜けない民主党という記事を見つけたので読んでみた。

「ああ、私と似たような感性の持ち主かも?」とドキドキしながらサイトを開くと、筆者は田原総一郎氏だった。

私などが、こういう事を言うと、なんだか分不相応な気がしますが、個人的には田原総一郎氏は好きではない。



民主党の野党体質は誰の目にも明らか

田原総一郎氏の司会者としての地位は認めるし、能力も高いと思う。しかし、議論する人たちを自論に誘導する手法が好きになれないのだ。

スポンサーや局にとっては、田原氏の能力や手法は有り難いモノなのだろうが、視聴者にとっては有り難い話じゃない。

うっかり聞いていると、彼の自論を刷り込まれてしまいかねないからだ。



そんな田原氏が、現在の政局に関して私と似た感想を持っている事が、新鮮でもあるし、不思議な感じがした。

彼の記事を読んでいると、私とは違う視点から民主党の野党体質を感じ取っていた事が解って、少し安心したんですよね。



同じ事を感じても、そこに至るまでのプロセスが全く違うのだ。

ただし、違うプロセスを辿っても同じ感想を持つという事は、民主党の野党体質は誰の目にも明らかだと言う事だろう。



そして、自民党が野党としての仕事をやっていないと言う事も明らかなんだと思う。



何時までも見守っている訳には行かない

まだ、民主党が与党になって日が浅いし、自民党も同様なので、暫くは静かに見守るべきだと思うので、今回は与野党ともに批判するのは避けようと思いますが、注目して見守る必要があると思います。

日本の状況は、待ったなしの状態なので、何時までも見守っている訳には行かないのだが・・・