逆境
八ツ場ダム問題と前原国交相
前原国交相が群馬県長野原町の八ツ場(やんば)ダムの予定地を視察した。
地元住民の反発は激しく、順風の新政権にあって、前原大臣だけは逆境し立たされているという印象を受ける。
確かに、現地視察の前に中止を表明した事は、地元住民に対する配慮を欠いた行動だったと思う。
しかし、この八ツ場ダム建設に関しては、すでに目的を失いつつある事業であり、中止することは民主党がマニフェストに掲げていた事である。
民主党が衆院第一党になったのだから、出来るだけ早期に実現させる必要がある。
前原大臣は、世論(選挙の結果)と住民の板ばさみになって逆境に立たされている。
逆境を素直に受け止める
前原大臣は逆境に立たされているが、どう足掻いても今の逆境から抜け出すことは出来ないだろう。
世論が地元住民感情に傾いたとしても、政府与党として感情論で政策を曲げる訳にはいかない。
ならば、この逆境を素直に受け止め、逆境に立ち向かう事で前原誠司という政治家を磨くと考えるべきではないだろうか。
逆境・・・それはその人に与えられた尊い試練であり、この境涯にきたえられてきた人はまことに強靭である。古来、偉大なる人は、逆境にもまれながらも、不屈の精神で生き抜いた経験を数多く持っている。
引用:道をひらく 松下幸之助著
故松下幸之助翁も、逆境は尊いと語っている。
(松下氏は順境もまた尊いと語っている)
厳しくて辛い逆境ではあるが、この逆境で踏ん張って政治家としての資質を磨く事は、無駄な事ではないと思います。
逆境に負けるな
逆境に負けない事は大事な事だ。
中国の古典・後漢書には「疾風に勁草を知る」という言葉が記されている。
逆境に立たされた時こそ、その人の意志の強さをアピール出来るのだ。
前原大臣には期待している。
厳しい立場ではあるが、踏ん張って欲しいと思います。