衆院選公示前夜

衆院選の公示が行われる8月18日の前夜の話である。

大勢のメンバーで飲んでいたのだが、私たちは5人ほどで選挙の話をしていた。

非常に生々しい話になる事が予想されたのだが、所詮我々が選挙に出るわけではないので気楽なものである。

自営業の私は、自民党にも期待しているし、民主党にも期待している。
(ある部分についてはという条件付ではあるが・・・)
私自身は日本の政党政治には限界を感じているので、政権交代など全く感心がないし、政権交代が実現したからと言って、世の中が良くなるとも思えない。

ただし、我々の主張を国政に反映させるためには、組織の意見として集約してから提案するべきだと考えている。

この日のメンバー

この日のメンバーは、自営業の私と自動車整備工、小学校の教員、市役所職員、高等学校の用務員という構成であった。

小学校の教員は

日教組民主党を支持していたはずで、「学校の先生は民主党に投票だろうね。」と聞いてみたのだが、個人的には民主党が気に入らないらしい。「民主党マニフェストの財源が判らないから」という答えが返ってきた。

確かに民主党マニフェストは財源について各方面から疑問視されているし、私自身恐らく民主党マニフェスト実行のための財源は目処が立っていないと思っている。

しかし、野党である民主党に「財源を明らかにせよ」と言うのは、ちょっと酷な話じゃないかと思う。

野党が把握しうる情報量なんて限られているし、与党議員だって完璧な情報を把握しているとは思えない。

財源を明らかに出来ないのはしょうがないんじゃないかと思う。

野党である以上、マニフェストは「こうしたい」「あんな事してみたい」という夢というか希望を掲げれば充分じゃないかと思うのだ。

私は基本的に日教組など、我が国の諸悪の根源だと思っているので、日教組の為に進言する必要はないのであるが、組織の意見として集約する事が国政に影響力を発揮する手段だと考えているので、「それでも日教組民主党を支持しているんだから、学校の先生たちは従うべきなんじゃないのか。」と答えた。

市役所の職員は

市役所の職員は「自治労社民党なんだよね。」と言ったが、どこか歯切れが悪い。

確かに社民党の党首の意見なんて、開いた口が塞がらないほど屁理屈だし、売国発言も甚だしいのだから、歯切れが悪くなるのはしょうがない気がする。

しかし私は「95%の人間が、『みずほちゃん・・・なに寝言言ってるの。』と思ったとしても、1〜5%ほどの小数派が彼女を熱烈に支持している訳だし、小数派の意見を国政の場に上げるという大事な役割を担っているのが社民党福島みずほの存在価値なんだよな。ある意味馬鹿げた意見だけど、その意見を主張する超小数派を代表してコメントしている訳だし、嫌われても馬鹿にされても愚直に超小数派の意見を述べる福島みずほって立派だぞ。」と熱弁をふるった。

もちろん私自身は、福島みずほさん・鳩山由紀夫さん・田嶋陽子さんは、大嫌いなのだ。自民党も大嫌いなんだけどね。

自民党が嫌いな理由は非常に個人的な理由なのだが、リアルな仲間達には話している。

また、上記の三名様に関しては、生理的に嫌いなのだ。やる事なすこと全てが癇に障るから嫌いなのだ。

それでも所属する組織の意見を国政に反映させるには、自治労の人間は社民党を支持するべきなんじゃないかと思うが・・・

さすがに「自治労の人間なんだから社民党を支持しろよ。」とは言えなかった。

ちなみに「自治労の人間は、社民党に投票してるの?」と聞いてみた。

彼は暫く考えた後で「いや〜社民党には投票してないと思う。」という答えが返ってきた。

「彼の偽らざる心境なんだろうな。」と思う。

その証拠に、社民党の候補の得票数って、選挙区の全職員数の10%くらいだったはずである。

自動車整備工の場合

自動車整備工と言っても、個人事業主である。自民党支持かと思っていたら大間違い。彼曰く「選挙なんて、候補者達に良いように利用されるだけで、自分達には何の恩恵もない。馬鹿馬鹿しくて選挙は嫌いだ。」と言う事であった。

実は私も以前はそのように考えていた。

だから私が某団体のトップだったときには、選挙の応援など全て個人の意志に任せていた。「団体としては支持しない。」というスタンスで望んでいたのだ。

政治に対する影響力が強い団体ではなかったので、利用されるだけで何の恩恵も受けないと考えたからだ。

本来ならば選挙の応援に顔を出して、その後影響力を発揮するべきなのだが、余り期待出来るものでも無さそうだった。

よって自営業者は自分達が直接要望を述べられる人物を選んだほうが得のような気がする。

結論

選挙で世の中は良くなりそうもない。

自民党民主党も頼りないし、政治家たちは所詮自分達の就職活動に一所懸命である。

口先だけの「国民の為に!」なんて言ってるけど、彼らが考えているのは「自分の為に!」なのである。

本当に困ったもんだと思うのだが、これが現実というモノだろう。

私は政党政治に限界を感じている。

よく党利・党則なんて言葉を使う政治家がいるが、党則は必要だろう。組織はルールによってまとまりを保っている、党則がなければ烏合の衆に過ぎない。

しかし、「党利」などと言い出す偽善者に騙されてはいけない。政治家ならば所属政党の党利より、国民の利益や国益を最優先させるべきなのだ。

カッコよく「党利・党則」などと詭弁を弄するような偽善者にだけは投票するべきではないと思うのだ。

メディアの偏向報道に踊らされて投票したりするのも考え物だ。

選挙は所詮、有権者の権益争いである。ならば個人個人が自分の為に利する候補者に投票するべきだと思う。