人名用漢字について

玻南ちゃん問題

玻南(はな)ちゃんの「玻(は)」という文字が、「人名用漢字では無い」という理由で名古屋市が出生届を受理しなかった為に、両親が受理を求めて裁判を起こしたが、1月に名古屋家裁に却下され、10月には名古屋高裁でも訴えが退けられた。
両親は近く、最高裁に抗告するらしい。



賛否両論

この手の話題には賛否両論あると思います。

「我が子の幸せを願い、両親が心をこめて付けた名前が受理されなかった場合、『人名用漢字では無い』と言う理由で納得できるのか?」と考える人もいるだろうし、「決められたルールに従って名前を考えるべきだ」と考える人もいるでしょう。

双方の意見もごもっともだと思うんですよね。


私は個人的に「ルールは人が作っている訳だし、人が作る以上完璧なものなど出来ない。よって必要に応じてルールを改正する事が重要」だと思っている。

たった一人のためだけにルールを変える事だってあり得ると思う。この場合、何人が対象になるか?って議論は無意味。ルール改正の論点は、改正が必要か不要かという一点に尽きると思うからだ。



「玻(は)」という文字に限らず、ドンドン人名用漢字を増やしてもいいと思う。

役所の仕事が増えると懸念している人がいるようだが、実際には役所の仕事なんてそれほど増えないと思う。データベースに「玻(は)」という文字を追加するだけだし、他にも数点追加してもそれほど作業が複雑化するとは思えない。


ついでに「王へんに皮」と入力すれば「玻」と言う文字に変換されるようなソフトを作ればいいんじゃないかと思う。

役所の仕事の効率アップになると思う。

すでに在るのかも知れないけどね。



漢字文化圏

この手の議論は漢字文化圏独特の問題なのです。

作業の効率化も重要だと思うけど、我が国のオリジナルだと割り切って、使用可能な漢字を拡大しても良いんじゃないでしょうか。

アルファベットを使う文化圏だと、たった24文字の組み合わせで名前が付けられるんですよね。

今回のような議論はアルファベット文化圏では起こりえない問題だし、他の文字も見たようなものだろう。

日本だと発音だけで50音。

日本のオリジナル文化として、人名用漢字を増やしてもいいんじゃないかな。



ただし、読み難い漢字だと子どもは苦労するぞ!

私の名前は読み難いため、付き合いの浅い知人などは私の名前を漢字で書けない人もいます。

初対面の人に名刺を渡すと、絶対に名前について話が盛り上がるのですが、毎回説明が必要なのでめんどくさかった。

サラリーマン時代には営業じゃなかったので「名刺なんていらん」と言って作らなかったほどです。

自営業を始めてからは、名刺を渡すたびに名前の話題で盛り上がるので重宝したけどね。

その事に気が付くまで、毎回説明するのが面倒だった。



長い目で見れば、難しい漢字を使う事はメリットが多いと思う。

しかし、子ども時代はデメリットが多いね。

私の子ども時代は、初対面の人が私の名札を見て「名前負け」って言うのが嫌だったモンなあ〜。