前原国土交通相に期待
ご存知のとおり、前原氏は松下政経塾の出身です。
そこで、今回は松下政経塾を作った故松下幸之助翁について考えてみたいと思います。
故松下幸之助翁
人の歩む道も国の歩む道も結局おなじことではなかろうか。ボンヤリしていては道はひらけぬ。他人撒かせでは道はひらけぬ。つまりは、われ他人とともに懸命に考えて、わが道をひらく如くに、国の道をひらかねばなるまい。
「道をひらく」松下幸之助著 p249より引用
故松下幸之助翁が著書「道をひらく」の中の国の道をひらくためにの章で主張している。
松下翁は「自分の道も国の道も、どちらもボンヤリしていては道はひらけない。他人任せにしていてもだめだ。」と主張しているのです。
現在の日本
しかし、我が国を省みてみよう。
「景気が悪いのは国のせいだ」「政府の景気対策が悪い」など、国や政府の責任だと主張する人が余りにも多すぎではなかろうか。
自らが考えに考え抜いて、懸命に考えた末の判断で物事が上手く行かなくても、それは自分自身の責任であり、自分自身でも納得出来るのではないだろうか。
逆に、景気対策も国や政府に任せっきりで、自らが考えて行動する事を避けていたら、結果が悪い時には他者の責任にして、自らを庇う。
それでは、道など拓ける訳は無いように思うのです。
また、我が国の国会議員と言う連中は、その覚悟があるのか疑問に感じる事が多い。
国会議員の覚悟
自民党の混乱を考えて欲しい。
「○○総裁では、衆院選は戦えない」とか「逆風がどうのこうの」と言った発言が相次いだ。
完全に党の執行部に対して依存していた結果であり、自らが熟考して判断を下し、行動をしていない事の証拠だと思えるのだ。
彼らは所詮、選挙に有利だから自民党に所属していただけで、自民党が下野して満足な政党助成金がもらえなければ、離党だって考えているだろう。
選挙対策用に政党に所属しているだけで、国民の事など二の次三の次になっていないだろうか。この事は民主党だって同じ事が言えるのだが・・・。
自らが考えて行動を起こす
自らが考えて判断し、行動を起こすという当たり前の事が出来ていれば、結果がどうであれ他人に責任を押し付けるような情け無い真似はしない。
我が国の国民も、自分で考え行動しているのであれば、「景気が悪いから」なんて他人任せな言い訳は出来ないものである。
我が国全体が、ボンヤリしていて、大切な事も全て他人任せにして、自分達は責任逃れするような風潮になっているんじゃないかと思う。
この状況で、前原氏のような人物が国土交通相になったのは望ましい。
松下政経塾出身の二人
前原氏は間違いなく自分の考えを通すタイプで、同じ松下政経塾出身の原口一博総務相と比較しても、前原氏は自論を主張するタイプであり、責任逃れなど考える人物ではない。
逆に原口氏の場合は、自論をごり押しするようなタイプではなく、妥協や協調をすることも多い。ただし、調整役的なタイプなので総務相というポストはピッタリだったと思う。
お二人とも松下政経塾出身と言う事で、松下翁の薫陶を受けており、ボンヤリしたり他人に任せたりするような事はないだろう。
副大臣に恵まれず
特に前原氏に対する期待は高い。
残念なのは、副大臣に恵まれ無かったと言う事です。特に、辻本氏を使いこなすのは難しい。
厄介な問題が山積しているうえに、扱い難い副大臣では大変な激務になるだろう。