新型インフルエンザとタミフルについて

新型インフルエンザ

今年話題になった新型インフルエンザですが、このインフルエンザは世界保健機関(WHO)が、世界的大流行(パンデミック)を意味するフェーズ6へ引き上げた事もあり、とにかくメディアで騒がれる事が多い。

新型インフルエンザは、新型ゆえに免疫を持った人が少なく、世界的に大流行する可能性は高かったし、国も水際対策に力を入れた。

高温多湿に弱いはずのインフルエンザウイルスだが、夏場にも感染が拡大しているし、日本の夏の一大イベントである「夏の甲子園」に出場した選手が、インフルエンザに感染し、出場出来ないという悲劇も起きた。

タミフル

インフルエンザの特効薬と言われている「タミフル」ですが、服用した後で飛び降りなどの異常行動を起こす可能性が指摘されている。

現在は10代の少年少女には原則的に服用が中止されています。

新型インフルエンザとタミフル

政府はインフルエンザワクチン医療機関従事者から使用すると決めたようですが、その判断は正しいと思います。

患者に接する機会が多い上に、もし感染してしまったら、医療機関の人が媒体になって感染拡大する可能性が高い。

ワクチン使用は医療機関従事者が最優先なのは当然と言えます。

よって、我々はインフルエンザワクチンを使用する事が困難なので、一度感染し体内に免疫を作る必要があるのですが、新型インフルエンザの患者が死亡した例もあるために、悠長なことは言ってられません。

感染したら高熱に苦しむ前に「タミフル」や「リレンザ」などの薬を服用するべきなのですが、異常行動の因果関係が明確になっていないし、一般の患者がタミフルを服用した場合、異常行動のリスクが1・25倍高く、10代の人に限定すれば異常行動のリスクは1・54倍なるという分析結果が出ています。
(厚生労働省研究班 最終報告書)

タミフルに関する報告

厚労省研究班がタミフル、異常行動「否定できず」

10代再開に影響

インフルエンザ治療薬タミフルを服薬した10歳以上の子どもは、服薬しなかった子どもに比べ、飛び降りなどの深刻な異常行動をとるリスクが1・54倍高いという分析結果が18日、厚生労働省研究班(班長=広田良夫・大阪市大教授)の最終報告書で明らかになった。

 「タミフルとの因果関係は否定できず、深刻な異常行動に絞った新たな研究を実施すべきだ」と指摘しており、現在は原則中止している10歳代への使用再開は難しくなってきた。

最終報告書は近く、厚労省薬事・食品衛生審議会安全対策調査会に報告される。別の検証作業では、「関連は見つからなかった」とする結論が出されており、同調査会では10歳代への使用をいつ再開するかが最大の焦点だった。

 研究は、2006年度からインフルエンザと診断された18歳未満の患者約1万人を集め、解析した。このうち、急に走り出すなどして死亡やけがに結びついた深刻な異常行動に限定して調べたところ、服薬した場合、リスクが1・25倍高くなった。特に注意喚起の対象となっている10歳以上の場合、リスクは1・54倍になった。

一方、うわごとを言うなど軽症のものも含めた異常行動を起こす全体のリスクは、飲まなかった場合に比べて0・62倍と低かった。

[解説]タミフル、服薬リスクの検証必要

タミフル服薬と異常行動との関連を指摘した厚生労働省研究班の最終報告書は、10歳代への使用再開の是非を検討してきた同省の結論に大きな影響を与えそうだ。

これまで、別の研究班による動物実験や、規模の小さい解析では、いずれも「関連性は見つからなかった」という結論が出ていた。同省は、今回の最終報告書の結論を待って、使用再開の時期を決める方針だった。

今回の結果は、分析した深刻な異常行動の症例数が少ないため、まだ確実なデータとは言えない。ただ、リスクが指摘された以上、真剣に受けとめ、リスクが本当にあるのかどうか、きちんと検証する必要がある。

何しろ、子どもの生命にかかわる問題だ。死亡した子どもや家族の思いに応えるためにも、拙速に結論を出すのではなく、誠実に科学データを積み重ね、慎重に議論していく姿勢が必要だ。(科学部 本間雅江)

(2009年4月19日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090419-OYT8T00298.htm

中外製薬の見解

製造販売元である中外製薬の見解は、10代の患者に服用する場合のリスクは否定出来ないと判断しているようで、詳細は中外製薬のホームページを参照してください。
中外製薬株式会社 医薬情報センター
http://www.chugai-pharm.co.jp/html/info/070321.html

タミフルの効果について

タミフルの証明されている効果は、「熱が出ている期間を1日程度短くする」というもの。「4日出ていた熱が3日で済む」といった程度のモノのようで、タミフルを使用しているのは7割が日本人だと言う事実もあるそうです。諸外国では「インフルエンザは寝て治す。」ものらしい。

参照:All About
http://allabout.co.jp/children/childrenshealth/closeup/CU20070316A/index2.htm

結論

私が個人的に結論付け出来るような内容ではない為、結論は出せません。
個人個人が考えて最善と考えられる対応をして欲しいと思います。

私が新型インフルエンザに感染した場合には、「タミフル」を服用するかどうか考えてみました。

以前インフルエンザに感染し、高熱が出て身動きがとれず、多少熱が下がって病院に行ったことがあるのですが、そこの医師は「インフルエンザの薬は、発症後48時間以内じゃないと効果が無い。すでに3日目なら薬の効果は期待出来ないし、高熱も1〜2日で治まるから家で暖かくして寝てろ。」と言いました。

たしか点滴をして、他の薬を出してくれたと記憶しています。

友人なので恐らく正直な診察結果を正直に伝えてくれたんだと思うので、私は医師の言葉に従った。

友人以外の人に同じ事を言ったとしたら、どんな事になるか・・・。きっと大問題になっただろうと思います。

そんな事もあったから、私は彼を信じているし、恐らく今後も彼の診断と方針に従うと思います。

餅は餅屋、病気は医者が一番詳しいし、要するに医師との間に信頼関係が気付けるかどうかが重要なんじゃないかという結論に達した。